USHINABE SQUARE

クラシック名盤・名曲と消費 生活 趣味

『KYKかつ&カリー』のカツカレー


いくつになってもカツカレーが好きである。昔から好きで、大学生のときは相当好きで、社会人になっても好きで、今でも好きである。いつかカツカレーに対し、脂っこい、食べられない、となる時が来るのだろうか。


先日、『KYKかつ&カリー』という店に行った。大阪では良く知られている『とんかつKYK』と、カレーの『サンマルコ』がコラボしてできたお店である。両店ともに同じ「KYKグループ」に所属しているが、トンカツとカレーの両方をメインとする、この店舗は天王寺にしかない。お店のホームページでは「夢のコラボレーション」と紹介されていたが、私は『とんかつKYK』もカレーの『サンマルコ』も好きなので、この店自体、存在が嬉しすぎる。


店の周辺には「あべのHOOP」や「ハルカス」、「キューズモール」などの商業施設があるし、とくに天王寺モンベルに行ったときには、同じ建物の1階にあるので、私は通るたびに気になっていた。しかし、食事した後だった、腹がカレーモードではない、などの理由から、今まで行ったことがなかった。


ある日、私は子供連れで天王寺にいた。11時半。丁度良い時間だった。そこで、店まで行ってみて、ウインドーの中のサンプルを見ると、子供向けメニューもあるようだった。私たちは、暖簾(ないけど)をくぐった。


メニューを見ると、ハンバーグやエビフライ、それにおなじみのトンカツなど、洋食メニューが多いという印象を受けた。また、他の客席を見ると、意外にカレーを食べている人が少ない。トンカツがメインの定食を食べている人が多いという印象だった。子供にはお子様ランチを注文し、私はカツカレーを選んだ。腹も完全にカレーモードだったのだ。価格は880円だった。1,000円を超えたら高価だし、700円以下なら質が心配になってしまうので、適正だと思う。



運ばれてきたのは、もしこの世にカツカレーの教科書というものがあったら、表紙に載っていそうなカツカレーだった。カツカレーらしいカツカレー。カツカレー・オブ・カツカレー。


私は昔から『サンマルコ』のカレーが結構好きである。私にとっては絶妙な辛さなのだ。


食べてみる。これはまさしく『サンマルコ』のカレーだ。意外に辛い。『サンマルコ』のカレーは結構辛い。同じく大阪のチェーンの『インディアンカレー』ほど激辛ではないが、『ココイチ』の中辛より多少辛い。一瞬、丸みを感じるが、すぐに辛味が勝る。これは本当にカレーらしいカレーだと思う。カレー内に具はない。ご飯とからめて味わうタイプのカレーだ。どこの町かはわからないが、駅前にカウンターだけのカレースタンドがあって、そこで出されるようなタイプのカレーだ。


カツはトンカツ屋のカツというよりは、衣が薄く、肉も薄めだ。脂身はほとんどなく全部赤身で、一瞬チキンカツかと思った。『KYK』のカツサンドに入っているようなカツが、印象としては近い。トンカツ定食にしたら、もっと分厚い、違うタイプのカツが出てくるのだろうが、カツカレーだったら、このくらいのカツがよい。カツカレーというのはつくづく、バランスだと思う。カレーとカツ。どちらが勝ってもいけない。カツが小さすぎるとソースが余るし、つまらなくて残念だし、分厚いとカツだけで食べたくなってカレーが要らなくなってしまう。ちょうどいい、というのが、この880円のカツカレーに対する私の評価だ。


気になっていた店に行くことができた。食べ終わり、満足した気持ちで店を出た。私の子供はお子様ランチについていたおもちゃをもらいご機嫌だった。