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シューマンイヤー第二弾・ピアノ協奏曲


交響曲第3番『ライン』に続いて、今日もシューマン


シューマン嫌いの人すみません。


今日は、ピアノ協奏曲です。

私は、クラシックのジャンルの中でピアノ協奏曲というジャンルが大好きなのです。

シューマンブラームスグリーグ。あるいはラフマニノフ、リスト、ショパン

ピアノの美しい音色とオーケストラの響き。両者のコンビネーション。

こんなに素晴らしい音楽があるのかと思います。

なかでも、シューマンのピアノ協奏曲は、素晴らしいと思います。

前にベートーヴェンのピアノ協奏曲のことを書きましたが、

もし三大ピアノ協奏曲というものを選ぶ意図すれば、この曲も有力候補として入ってくるのは間違いない傑作だと思います。


◇  ◇  ◇


シューマンはピアノ協奏曲を1曲だけ書きました。

彼は、この曲を書く前に、『ピアノと管弦楽のための幻想曲』という1曲を残しました。

ピアノ協奏曲は、これに第二楽章と第三楽章を加えたものです。

第二楽章と第三楽章は切れ目なく続けて演奏され、ここの起伏は全曲を通しての聴き所でもあります。

ピアノが必要以上に目立つことなく、管弦楽と一体となって作り出す曲は、

ファンタジックかつロマンチックで、この曲の世界観に酔います。

ピアノ協奏曲なのにピアノが必要以上に弾きすぎることなく、

美しい旋律をピアノではなく管弦楽が奏でるところなどは、


シューマン恐るべしと思ってしまいます。


CDはいくつか素晴らしいものがありますが、この曲にどのようなイメージを持つかでベストなものが変わってくると思います。

シューマン:ピアノ協奏曲

シューマン:ピアノ協奏曲

ツィマーマンのピアノとカラヤンの指揮はとても豪華です。何よりもオーケストラの迫力がすごくて、幻想曲というには立派過ぎる気がしないでもありませんが、ツィマーマンの完璧な演奏も含めて、素晴らしい出来栄えだと思います。ドラマチックさではこちらのほうが上でしょう。ペライアアバドによる演奏は、この曲の素朴なところが出ていて素晴らしいと思います。アバドは隅々まで神経の行き届いた丁寧な音楽作りが特徴で、この曲でもその姿勢が現れています。ペライアは温かい音色が特徴です。華麗さをとるなら前者、叙情性をとるなら後者といったところでしょうか。

この2枚は、どちらもベルリンフィルの演奏によるものです。指揮者が変わるとここまで音が変わるのかと、気付かされます。


どちらも録音は素晴らしく、この曲のスタンダードと呼べるCDだと思います。