ファンタジック!マーラー・交響曲第4番
魑魅魍魎のマーラーの交響曲の中で、第1番「巨人」と並んで、一番聴きやすい部類に入るのが、第4番だ。
第7番「夜の歌」が、マーラーのグロテスクな面をあらわした曲だとすれば、第4番は、マーラーのファンタジックな面をあらわした曲だといえる。
第4番は、後の作品のような、複雑怪奇な部分は少なく、メロディが親しみやすいこともあって、マーラーの世界に無事に着陸するには最適な曲かもしれない。
曲の構成は4楽章構成のスタンダードなものだが、第4楽章にはソプラノ独唱が入る。
この曲は、例えるならファンタジーだ。
この世の音楽ではないが、あの世の音楽でもない。
人間の想像力が膨らませたファンタジーの世界だ。
私はこの曲を聴くと、無意識に「ロード・オブ・ザ・リング」を思い出してしまう。
ファンタジー世界の出来事を記録した曲に聴こえてしまう。
◇ ◇ ◇
幻想的な鈴の音とフルートによって曲が始まる。
第2楽章のなまめかしいヴァイオリンが危険だ。
悪魔が棲んでいるかのようだ。
フィナーレでは、ソプラノ独唱が登場し、天上の生活を歌う(メロディは大変に美しいが、歌詞は相当にヘビーだ)。
CDはお気に入りのものを3枚、挙げておきたい。
- アーティスト: アバド(クラウディオ),フレミング(ルネ),マーラー,ベルク,ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
- 発売日: 2005/10/19
- メディア: CD
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- アーティスト: ラトル(サイモン),ルークロフト(アマンダ),マーラー,バーミンガム市交響楽団
- 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
- 発売日: 2002/10/25
- メディア: CD
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- アーティスト: Mahler,Bernstein,Grist,Nyp
- 出版社/メーカー: Sony
- 発売日: 1999/03/18
- メディア: CD
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