ジョージ・ガーシュウィン『ラプソディ・イン・ブルー』
細かいことは考えずに気軽にただ聴ける音楽というのがある。
私にとってはガーシュウィンの『ラプソディ・イン・ブルー』がそんな曲だ。
ジョージ・ガーシュウィン (1898年9月26日-1937年7月11日) はアメリカ合衆国を代表する作曲家だ。
私はクラシックを聴く前はジャズを聴いていた時期があり、ガーシュウィンといえば「サマータイム」、「ス・ワンダフル」など、ジャズでよく取り上げられる曲を書いた作曲家だった。
マイルズ・デイビスやビル・エバンス、モダン・ジャズ・カルテット、ハンプトン・ホーズ、アート・ペッパー、スタン・ゲッツ。キース・ジャレット。
誰の演奏で聴いたかはっきりと覚えていないが、ガーシュウィンの数々の名曲はいまでも印象に残っている。
きっと、とてつもない才能を持ったメロディメーカーだったのだろう。
ガーシュウィンは、ジャズだけでなくポピュラーやクラシックにも名曲を残した。
ヨーロッパのローカル音楽であったクラシック音楽がアメリカ大陸に渡り、アメリカのさまざまな音楽と融合して生まれたのがガーシュウィンの音楽だ。
それはクラシックやジャズなど様々な形をとって20世紀の世界に現れた。
◇ ◇ ◇
『ラプソディ・イン・ブルー』はサイレンのようなクラリネットのソロから始まる。
ピアノ演奏が重要な部分を占め、聴いているときの気分はコンチェルトを聴いているかのよう。
暗い部分は皆無で全体を通して明るい。
ジャズのビッグバンドの演奏のようなポジティブなパワーが溢れている。
曲にはオーケストラの魅力が詰まっており、何度聴いても飽きない。
- アーティスト: シカゴ交響楽団,ガーシュウィン,レヴァイン(ジェームス)
- 出版社/メーカー: ポリドール
- 発売日: 1997/09/05
- メディア: CD
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このCDで指揮者レヴァインは弾き振りをしている。意外、といっては失礼だが、レヴァインのピアノが大変素晴らしい。他にどんなピアニストも考えられないほど、この曲に合った演奏を見せている。このCDはジャズのCDではないので、スイングしているわけではないし、どちらかといえば端正な演奏をしているのだが、ガーシュウィンのリズムのうねりが存分に感じられる。