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モーツァルトのフルート協奏曲#1×エマニュエル・パユ


「凛とした」という形容が何とも似つかわしい名曲である。

背筋がすっと伸びていくような清々しい気分になる。


モーツァルトのフルート協奏曲第1番。


モーツァルトの協奏曲の中では、ピアノ協奏曲に次いではクラリネット協奏曲がポピュラーだ。

モーツァルトは、クラリネットをとても愛し、この楽器のためのクラリネット協奏曲という名曲を書いた。

しかし対照的にフルートはそれほど好きではなかったらしい。


でもそんなエピソードとは無関係に、モーツァルトのフルート協奏曲はモーツァルトの名曲のひとつだ。


モーツァルトのフルート協奏曲は、1番と2番があるが、2番はもともとオーボエ用に書かれた曲のフルート編曲版だ。

だから、モーツァルトのフルート協奏曲で完全オリジナル版は1番のみということになる。


モーツァルトのフルート協奏曲は誰が聴いても拒否反応を起こさないだろう。多くの人が一般的にモーツァルトに期待するものを全て持っている。


華麗なメロディ。

ソリストの華のある演奏。

爽やかなオーケストラ。


美しい旋律の中に、寂しさ、一抹の翳りが見えるところはいかにもモーツァルトらしい。

このあたりは、ピアノ協奏曲第22番に近い。


しかし全体を通して明るい色調で整えられていて、たとえ気分が落ち込んでいたとしても元気になれる。


聴き終えた後は、姿勢が良くなっているかもしれない。


モーツァルト:フルートとハープのための協奏曲/フルート協奏曲第1番/同第2番

モーツァルト:フルートとハープのための協奏曲/フルート協奏曲第1番/同第2番


CDには、新しめのものだがベストな一枚がある。


ベルリン・フィルの主席フルート奏者、エマニュエル・パユがソリストを務め、アバドベルリンフィルのコンビが素晴らしい演奏をする。


ソリストとオーケストラとの息詰まる緊張感みたいなものは微塵も感じさせないが、とてもバランスの良い演奏だ。呼吸がぴったりと合っている。


パユの木目細かくて流麗なフルート演奏にうっとりとしてしまう。


◇  ◇  ◇


ところで知っている方、多数かもしれないが、モーツァルトのブログを見つけた。
(→アマデウス・ブログ)


これはファンではなく本人が書いている、というのは冗談で、TV番組「毎日モーツァルト」の企画ブログだ。


モーツァルト自身が書いているように、時系列を追って記事が進行している点が面白い。早速、ブックマークに入れた。


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