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ラン・ランのインストアライブ&サイン会


クラシックのピアニスト、ラン・ランのインストアイベント&ライブに行ってきた。


ラン・ランは以前にも書いたとおり、中国人若手の世界的ピアニストだ。


場所は大阪・西梅田のハービスエントにあるJEUJIYAで。

ニューアルバム『ドラゴン・ソング』を買ったときに、インストアライブのチラシとサイン会の整理券を貰ったのだった。


会場に着いたらイベントのインタビューが始まっていた。



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(Qはインタビュアーの質問。−以下がラン・ランの回答)


Q. どこに住んでるんですか?

−クレイジーな生活をしています。とにかく移動時間が多くていちばん長く滞在している場所は空港、それから飛行機の中かな(会場笑)。というのは冗談としても、アメリカではフィラデルフィア、ドイツではベルリン、あとは故郷の中国では北京に滞在していることが多いです。


Q. いちばん好きな作曲家は?

−とても難しい質問です。偉大な作曲家を落とすようなことをしてはいけないし、作曲家から(手でピストルの形をつくって)撃たれても(会場笑)いけないし。強いて言えば自分が弾いている作曲家が好きです。シューマンを弾いているときはシューマンが、モーツァルトを引いているときはモーツァルトが、一番フェイバリットな作曲家です。
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あと、インタビューの中で印象に残ったのは、


アメリカの東海岸はクラシックをやるには最高の環境だということ。

素晴らしい音楽学校があるし、ロシアものをやるにもドイツものをやるに、とにかくいろいろな国の音楽を幅広く勉強できるとのこと。
あと指導法なんかも中国の高圧的な指導法とは違って個性を伸ばすような教育でアメリカで勉強してよかったというようなことを言っていた。


中国やアジアのピアノ作品の発掘、研究にも情熱を注いでいることも伝わってきた。

決して流暢な英語ではないが話がとても論理的だった。


◇  ◇  ◇


Dragon Songs

Dragon Songs


演奏はインタビューの後、2曲だけだった。


最初は『ドラゴン・ソング』の中から「春舞」という作品だった。

中国のピアノ曲で、タンゴ調の曲だ。

いい曲。


演奏を終えるとピアノから離れる。


え?一曲で終わり?


会場が一曲で終わらせるはずがない。

アンコールの拍手。


ギャラリーの誰かが「モーツァルト!」と叫んだ。


アンコールはモーツァルトピアノソナタ10番の第3楽章だった。

私が好きな曲だ。


ありがとう知らない人。


間近で聴くピアノ。ピアニッシモが美しく、儚さを感じさせる演奏だった。


◇  ◇  ◇


そしてサイン会。


今日のモーツァルトの演奏が良かったことについて、ニューアルバムをよく聴いていることについて、ウィットに富んだこと、何か気の利いたことを流暢な英語で伝えようと思って、私の口から出てきた言葉は、



Good evening.(こんばんは)



チーン。


あ〜なんて月並みなことを…


合掌。


しかしサインCDは家宝に。

明日は兵庫県立芸術文化センターでラン・ランのリサイタル。




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