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ラン・ランのリサイタルin兵庫県立芸術文化センター


昨日のブログにも書いたとおり、

ピアニストのラン・ランのリサイタルに兵庫県立芸術文化センターに行ってきた。


プログラムは下記の通り。


モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第10番 ハ長調 K.330

ショパン:ピアノ・ソナタ 第3番 ロ短調 op.58

〜休憩〜

シューマン子供の情景 op.15

ラフマニノフ前奏曲変ロ長調 op.23-2

ラフマニノフ前奏曲ト短調 op.23‐5

リスト:「巡礼の年 第2年」から ペトラルカのソネット第104番

リスト:ハンガリー狂詩曲第2番嬰ハ短調ホロヴィッツ編)


〜アンコール〜

呂文成/平湖秋月(ニューアルバム『ドラゴン・ソング』に収録)

おぼろ月夜

リムスキー=コルサコフ/くまん蜂の飛行


◇  ◇  ◇


アンコールの3曲まで含めて、完璧な演奏だったと思う。

技術的には非の打ち所がない。

今まで見てきたピアニストと比べてもずば抜けたテクニックの持ち主であることがわかる。

しかも激しい曲では、大きく体を揺らし、頭を振るパフォーマンス。

椅子から立ち上がりそうなくらい激しい打鍵。

見ていて楽しい、パワフルなピアニストだ。


◇  ◇  ◇


私の印象は下記の通りだ。


モーツァルト
ゴージャスな感じ。私は第1楽章はもう少しシンプルで静かな方が好きだが、第2楽章と第3楽章は素晴らしかった。2楽章はとても美しかった。第3楽章はスキップするような軽快なテンポ。心が躍る。


ショパン
ピアノソナタの第3番。最終楽章の迫力はとにかく凄かった。圧倒的な表現力。この雄弁な表現力は図抜けたテクニックに支えられている。こんなに迫力のあるフィナーレを聴いたのは初めてだ。


シューマン
13曲からなる『子供の情景』。楽しい時間だった。「トロイメライ」はリリカル。ピアニッシモが美しい。ピアニストも心酔した表情を浮かべる。私は「眠りに入る子供」が一番良かった。


ラフマニノフ
前奏曲集の中から2曲。2曲とも今日のプログラムの中で私は一番よかった。テクニカルで演奏効果の高いこの曲はラン・ランにぴったり。CDでもそうだが、ラン・ランの演奏はロシアものに一番向いているのではないかと思った。


リスト
巨大な音。スピード感。手に汗を握る迫力。演奏会の最後を飾るのにふさわしい曲。


ピアノのリサイタルは久しぶりで、驚きと感動の入り混じる感想を持った。2時間強、じゅうぶん堪能した。


◇  ◇  ◇


会場の反応は、

リスト>ラフマニノフショパンモーツァルトシューマン

という感じだったと思う。


3曲のアンコールもあって、拍手の時には二階席を中心に、立ち上がって拍手している人も多かったので、盛況のリサイタルだったといえる。


ちなみに演奏会の後、サイン会もあったようだ。


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