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大阪センチュリー交響楽団・第115回定期定期演奏会


今日、10月23日、大阪センチュリー交響楽団定期演奏会に行ってきた。

もう10月だというのにセンチュリーの定期はなんと(!)今期で初めて。

あらためて、今年はあまりコンサートに行っていなかったなあ…と。

大阪センチュリー交響楽団・第115回定期演奏会
指揮:小泉和裕
ピアノ:梯剛之


プログラムは次の通りだ。

ショパン:ピアノ協奏曲第1番

〜休憩〜

ドビュッシー:小組曲(編曲:H.ビュッセル)

ストラヴィンスキー:舞踏組曲火の鳥」(1919年版)

〜アンコール〜

ショスタコーヴィチ:ロマンス(映画音楽「馬あぶ」より)


詳細は下記の通りだが、印象としては、


「こってりとした肉料理の後のデザートが予想以上に爽やかで美味しかった。」


そんな印象の演奏会だった。


◇  ◇  ◇


ショパン・ピアノ協奏曲第1番

ピアニストの梯剛之(かけはしたけし)さんは生後わずかで病気により視力を失ったが、その後の研鑽を経ていまや世界的に活躍するピアニストだ(→梯剛之さんのHPはこちら)。
有名なピアニストが演奏するコンチェルトなので、今日の聴きどころはこちらだろう。
ゆったりとしたオーケストラのテンポは、ツィマーマン演奏のコンチェルト(新盤の方)を思わせる。
どうだろうか。賛否分かれる演奏ではなかっただろうか。私はこの曲が好きなので良かったが、やや「重い」。
ピアノはところどころに粗さが見られるが、それをショパンの感性の迸りと見ることもできる。
私はピアニストの重い演奏に、アルゲリッチショパンのコンチェルトの演奏を思い出した。
こういうねっとりとした演奏もアリかもしれない。
小泉氏の指揮は的確。この曲では主役はピアノだ。オーケストラは決して主役にならない。指揮者はオーケストラを巧みにコントロールして、ピアノのゆったりとした歩みに合わせる。
大変な拍手だった。この日のギャラリーの興奮は、演奏の勝利を証明しているのではないだろうか。
私は違和感を少し感じていた。
確かに良かったのだが…。


ドビュッシー・小組曲

今日一番良かった。美しい曲、ぼんやりした曲、諧謔的な曲と様々な趣の組曲を、色彩豊かに再現して見せた。


ストラヴィンスキー火の鳥

現代音楽としてのストラヴィンスキーを体感した。演奏は非常に丁寧だが十分に尖がっている。整理整頓されたアバンギャルドな音楽。


ショスタコーヴィチ・ロマンス(アンコール)

定期演奏会でアンコールがあるのは嬉しい。珍しい曲。ヴァイオリンのソロが官能的で良かった。


◇  ◇  ◇


肉料理に例えた、濃厚な演奏はショパンショパンも聴き応えがあった。それ以降の演奏はデザート。しかし私はデザートの方に強く惹かれた一夜だった。


今年は大阪センチュリー交響楽団定期演奏会に足を運んでいなかったが、やはり実力のあるオーケストラだと強く感じた。


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