ラフマニノフ交響曲第2番・甘くせつない曲
ラフマニノフの楽曲のなかではピアノ協奏曲第2番がとくに人気があるが、交響曲の人気曲も第2番だ。
ラフマニノフは全部で3曲の交響曲を書いたが、圧倒的によく演奏され、また聴かれているのがこの第2番だ。
(現在では再評価が進んでいるが)、最初の交響曲(1番)は初演が失敗。最後の交響曲(3番)も不発。
生前に評価され商業的にも成功したのは2番だけだっだ。
長さも60分を切るくらいで他の2曲よりも長く、聴き応えがあるので、第2番だけが突出して頻繁に演奏されてきた。
◇ ◇ ◇
センチメンタル&ロマンチックなメロディ。
「音楽の枠からはみ出そうなロマンティシズム」という印象で、ちょっと気恥ずかしくなるくらいの美しい旋律がこれでもかというくらい登場する。
鬱蒼とした森の中を歩くような、あるいは不確かな過去を回想していくような第1楽章。
颯爽と駆け抜ける第2楽章。
そして第3楽章のアダージョは甘美というしかない。
全体を通して美しく、フィナーレも盛り上がって終わる。
最も好きなクラシック曲というわけではないが、とても美しい曲だと思う。
ラフマニノフの交響曲第2番は、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲や、ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」と並んで、「メロディが美しいクラシック曲ベスト1」を争うのではないかと私は思う。
同じロシア(ソ連)の作曲家でも、ショスタコーヴィチの交響曲が演奏会のプログラムに頻繁に登場するようになった最近では、ラフマニノフはポピュラーな2番ですら演奏される機会が減ったが、この美しい曲、改めてコンサートホールで聴いたみたいと思った。
- アーティスト: アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団アシュケナージ(ヴラディーミル),ラフマニノフ,アシュケナージ(ヴラディーミル),アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団
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CDは気に入って聴いているものが2枚。アシュケナージ盤とゲルギエフ盤だ。どちらかと言えば、私はアシュケナージ×コンセルトヘボウのCDを愛聴している。このCDは2枚組みで3曲の交響曲すべてが収録されているが、ひとつ難点がある。2番が別々のCDに分かれている。う〜ん。途中でCDを入れ換えるというのはちょっと興ざめだ。3枚組みにするとかして、こういうのはどうかならないかと思うのだが、iPodに入れたら続けて再生できるので問題なくなった…。
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