ヴァント×ベートーヴェン・交響曲第1番
ベートーヴェンが交響曲を作曲し始めたのは、30歳前後からと、比較的遅かった(ブラームスほどではないが)。
そして、56歳で亡くなるまでに数多くの名作を残してきた。
なかでも交響曲は、ベートーヴェンが最も力を入れたジャンルといえる。
第3番「英雄」以降の作品は、クラシック音楽史上の傑作といってよいが、私は、小品とも言ってよい、最初の交響曲を好んで聴いている。
とくに流麗な第4楽章は、聴くたびに元気を与えてくれるようだ。
ハイドンやモーツァルトの交響曲を髣髴とさせる曲だが、ところどころにベートーヴェンらしい勇ましい旋律が顔を出し、作品としてのまとまりのよさも感じる。
しかも心が満たされていくような感じは、ベートーヴェンを聴いたときの感想以外のなにものでもない。
◇ ◇ ◇
CDはヴァントのものが最高だ。
- アーティスト: 北ドイツ放送交響楽団,ベートーヴェン,ヴァント(ギュンター)
- 出版社/メーカー: BMGインターナショナル
- 発売日: 2000/04/21
- メディア: CD
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どちらかといえばあまり重要視されない1番という曲。一つの曲をこれほどまでに磨けるのかと驚く。
この時、ヴァントは80歳も半ばを越えていたはずだ。しかもライブ録音。
どこまでも音楽に対して謙虚な人だったのかと、襟を正して聴き入ってしまう。
ベートーヴェンは、最初の交響曲と、続く第2番で、ハイドンやモーツァルトら古典派の手法を吸収してしまった。そして、第3番で、ものすごい進化を遂げる。
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