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メンデルスゾーンの「序曲集」×アバド×ロンドン響


例えばマーラーの長大な交響曲を聴く集中力や時間がない時は、メンデルスゾーンを聴く。

BGMとして流せるし、聴き疲れしない。気軽に接することが出来る。


集中力と時間がない時(でもブログを書いている。説得力がないですね…)。

今日はそんな時に最適なCD。


メンデルスゾーン:序曲集

メンデルスゾーン:序曲集

1.序曲「美しいメルジーネの物語」
2.「真夏の夜の夢」序曲
3.序曲「海と凪と成功した航海」
4.吹奏楽のための序曲
5.トランペット序曲
6.序曲「ルイ・ブラス
7.序曲「フィンガルの洞窟」(ヘブリディーズ諸島)


このアルバムに収録された曲は、みな6〜15分程度の曲ばかりで、演奏会ではプログラムのメイン曲の前菜的な位置づけで演奏されたり、アンコールに取り上げられることが多い。

しかしそんな取り上げられ方は、これらの曲の価値を落とすものではなくて、これくらいの規模の作品の中にも光るものを感じさせるメンデルスゾーンの巨大な才能を示すものだろう。


アルバムの冒頭を飾る序曲「美しいメルジーネの物語」は人魚と人間の恋を描いた音楽。

真夏の夜の夢」序曲は演奏会で何度も聴いた。聴き飽きたかもしれないが、飽きても「ああ、いい曲だな」と思う。

序曲「海と凪と成功した航海」などは、順調に進んだ航海の様子が浮かぶ。「音画」と勝手に名付けたい。

序曲「フィンガルの洞窟」はこのアルバムの中では「真夏の夜の夢」序曲と並ぶ有名曲。憂いを湛えたメロディは、交響曲第3番「スコットランド」を思い出させる。


木管金管も弦も打も、メンデルスゾーンは楽器の特性を知り尽くしていて、オーケストレーションが素晴らしい。


そこにプラスアルファを加えるのがアバドのセンスのよさだ。熱演というのではないが、ほどよいバランスでまとめている。そしてさわやかな歌心はアバドの強みだ。ロンドン響の音色は、ウィーンフィルの優雅な音色とはまた違った気品がある。育ちのよさそうな、という感じだ。


長めの曲を聴く集中力がない時には、このCDの出番だ。


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