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ピアノソナタ全集の新旧名盤(バレンボイム/バックハウス)


以前に、全集CDが好きだという話を書いた(→ベートーヴェン交響曲全集)。

ピアノソナタでもそうだ。


とくにベートーヴェンピアノソナタ全集とは、一生つきあっていきたいと思う。


通称で知られているものは、8番「悲愴」、11番「大ソナタ」、12番「葬送」、14番「月光」、15番「田園」、17番「テンペスト」、21番「ワルトシュタイン」、23番「熱情」、24番「テレーゼ」、25番「かっこう」、26番「告別」、29番「ハンマークラヴィーア」。


後期作品・30番〜32番の崇高な精神について、表わす言葉を私はまだ知らない。


これらの曲を様々な節目に聴いて、どんな感情を持つのだろうか。例えば34歳の時、47歳の時、63歳の時。


ベートーヴェンの全32曲のピアノソナタには、一つとして軽く扱えるものはない。


バレンボイム

Piano Sonatas

Piano Sonatas

バックハウス
ベートーヴェン : ピアノ・ソナタ全集

ベートーヴェン : ピアノ・ソナタ全集


私は新旧の全集というと、バレンボイム盤とバックハウス盤が自然と頭に浮かぶ(バレンボイム盤でも1980年代の録音なので「新しい!」とはいえないが…)。


まず古い方。バックハウスの録音がステレオで残されているのは幸いだ(1曲だけモノラル)。

同じベートーヴェンフルトヴェングラーバイロイト実況盤の第九を聴くのには、音質の悪さから忍耐と想像力が要るが、バックハウスピアノソナタにはそこまでの忍耐を必要としない。最新の録音と比べると彫りが浅いのは仕方がないが、納得できる音質だ。

ゴツゴツとしたタッチは愛想がまるでなくて、気難しくて厳格なベートーヴェンそのものだ。


新しい方。バレンボイムのポツポツとしたシンプルなタッチは、ベートーヴェンそのものというよりは、その素晴らしさを伝える「ベートーヴェン教」の使徒のようだ。そして音質が良い。


最近、私は「告別」ソナタを好んで聴くが、演奏はバレンボイムによるものがとてもしっくりくる。


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