ズービン・メータ×イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団
ズービン・メータ&イスラエル・フィルの演奏会に大阪のザ・シンフォニーホールに行ってきた。
メータというと、今年2007年のウィーン・フィルのニューイヤーコンサートに登場したのが記憶に新しい(私はワルツというジャンルが得意でないが…)。
- アーティスト: Vienna Philharmonic Orchestra,Eduard Strauss,Johann I Strauss,Johann II Strauss,Josef Strauss,Joseph II Hellmesberger,Zubin Mehta
- 出版社/メーカー: Deutsche Grammophon
- 発売日: 2007/02/13
- メディア: CD
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現代を代表するカリスマ的な指揮者の一人。ズービン・メータ。御大登場。長身で恰幅が良くてステージ栄えする。雰囲気をもった指揮者だ。
◆イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団◆
ズービン・メータ指揮 創立70周年記念ツアー指揮:ズービン・メータ
管弦楽:イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団◇プログラム
リヒャルト・シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」
ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」
≪アンコール≫
ヘルメスベルガー:ポルカ『軽い足どり』
ヨハン・シュトラウスⅡ:ポルカ『雷鳴と稲妻』
客席は7〜8割方埋まっていたが、空席が2階席の後方に目立った(来日有名オーケストラでも大阪ではこういうことが結構ある)。
「ツァラトゥストラ」は、オーケストラの名刺代わり。名人オーケストラを堪能。雄弁なヴァイオリン。コンサートマスターのソロが凄かった。このホールのパイプオルガンを初めて聴いた。地鳴りのようだった。
「新世界より」(→曲紹介と名盤案内はこちら)の第2楽章は絶品で、イングリッシュホルンのソロは素晴らしかった。ここは会場みな息を殺して聴いた。それと透明感のある弦の音色。後半は、室内楽のコンサートと勘違いした。
第4楽章の金管。迫力があり、しかも精密。フィナーレは感動の嵐。スペクタクルだ。
ティンパニは全体を通して歯切れがよく、音楽に推進力を与えていた。コントラバスとチェロの低弦が土台をしっかりと築いていたため、ヴァイオリンの美しさが増した。ヴィオラ。手練。フルート。よかった。トロンボーン。いい。トランペット。最高。指揮。熟練。アンコールのワルツ。これまた良かった。
◇ ◇ ◇
全体を通して言うと、メータの体格と同じく実に恰幅の良い演奏で、しかも正確で、時に繊細。金管も木管も弦も打楽器も全てがよかった。音楽の豊かさを堪能した。
一世一代の名演というものではないかもしれないが、メータ&イスラエル・フィルのコンビであればこのくらいのクオリティの演奏はいつでも出来る、そんな安心できる演奏だった。
例えばクラシックに関心のない人が会場にいたとしても、およそ2時間、睡魔に襲われることがない上級の演奏だっただろう(そういえば、私の席の周りでは寝ている人がいなかった)。
今日は、印象に残る演奏会だったので、音楽の余韻に浸って家路へと。電車でもiPodを聴かなかった。珍しいことだ。
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