USHINABE SQUARE

クラシック名盤・名曲と消費 生活 趣味

モーツァルトのオペラ「フィガロの結婚」


モーツァルトは生涯に沢山のオペラを残している(→序曲集についての過去の記事はこちら→アリア集についての過去の記事についてはこちら)。


そのハイライト。「フィガロの結婚」、「ドン・ジョバンニ」、「魔笛」、「コジ・ファン・トゥッテ」をモーツァルト4大オペラと名付けたい。


中でも「フィガロの結婚」は、私が初めて買ったオペラのCDでもあり、音楽的にも口ずさめそうな親しみのあるメロディが多く、ストーリーも現代に通じるところもあるし、誰でも楽しめる作品となっている。


余談だが、もともと戯曲だった「フィガロの結婚」は、「セビリアの理髪師」の続編だ(オペラは、ロッシーニ作曲の「セビリアの理髪師」が後)。

セビリア〜」ではフィガロテノール役だが、「フィガロ〜」ではバス。

セビリア〜」でフィガロが仲を取り持った伯爵とロジーナ(伯爵夫人)が「フィガロ〜」で倦怠期に陥っている。

なかなか面白い。

以上、余談。


フィガロの結婚」の登場人物は次のとおりだ。


フィガロはアルマヴィーヴァ伯爵の家来である。バス。

スザンナは伯爵夫人に仕える小間使い。ソプラノ。

フィガロはスザンナとの結婚を控えている。


アルマヴィーヴァ伯爵は、初夜権を復活させ婚前のスザンナをいただいてしまおうとしている。バス。

伯爵夫人(ロジーナ)はもう冷めてしまった伯爵との関係を嘆いている。ソプラノ。


ケルビーノは無類の女好きの少年。いつもそわそわしている。男役だがメゾ・ソプラノの女性が歌う。

バルバリーナはスザンナの従姉妹でケルビーノと仲が良い。ソプラノ。


バルトロはフィガロに恨みを持っている。バス。

マルチェリーナはフィガロに金を貸していて、返せなければ結婚することになっている。これは罰ゲームか。ソプラノ。


以上の面々が繰り広げる、フィガロとスザンナの幸せな結婚式へと至る、実にドタバタした一日を描いた全4幕のオペラだ。


◇  ◇  ◇


ベーム

Le Nozze Di Figaro (Complete)

Le Nozze Di Figaro (Complete)

  • アーティスト: Hermann Prey,Dietrich Fischer-Dieskau,Klaus Hirte,Wolfgang Amadeus Mozart,Karl Böhm,Tatiana Troyanos,Patricia Johnson,Berlin Deutsche Oper Orchestra,Edith Mathis,Gundula Janowitz,Barbara Vogel,Erwin Wohlfahrt,Martin Vantin,Berlin Deutsche Oper Chorus
  • 出版社/メーカー: Deutsche Grammophon
  • 発売日: 1997/03/11
  • メディア: CD
  • この商品を含むブログ (1件) を見る
モーツァルト:フィガロの結婚

モーツァルト:フィガロの結婚

  • アーティスト: フィッシャー=ディースカウ(デートリッヒ),ベルリン・ドイツ・オペラ合唱団,ヤノビッツ(グンドゥラ),マティス(エディト),フォーゲル(バーバラ),ギーゼ(マルガレーテ),トロヤノス(タティアーナ),ドル(クリスタ),ジョンソン(パトリシア),プライ(ヘルマン),ラッガー(ペーター)
  • 出版社/メーカー: ポリドール
  • 発売日: 1996/12/20
  • メディア: CD
  • この商品を含むブログ (3件) を見る
(↑Amazonでお買い物が出来ます。)

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ演じるアルマヴィーヴァ伯爵の存在感がすごい。ヘルマン・プライ演じる主役フィガロも若さがあってよいが、伯爵は別格。格の違いを感じさせる。厳格なベームにこたえる雄弁なオーケストラ。安定感。何度聴いても素晴らしい。


■エーリヒ・クライバー

モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」(全曲)

モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」(全曲)

(↑Amazonでお買い物が出来ます。)

クライバーというと息子の方のカルロス・クライバーを思い出すが、それも亡き今とあっては、父の方の録音は伝説の名盤というほかない。ウィーンの「フィガロの結婚」だ。昔の録音にしては音質も合格点だ。


アーノンクール

モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」(全曲)

モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」(全曲)

(↑Amazonでお買い物が出来ます。)

新しい録音だけあって往年の名盤と比べるとスッキリしている。序曲は非常に遅いテンポ。バーバラ・ボニーの歌うスザンナが理知的でとても良い。機転が利きそうな役をうまく演じている。伯爵を演じるトーマス・ハンプソンも巧妙さが出ていて素晴らしい。


対訳本を片手に聴くとストーリーがより身近に思える。


モーツァルト フィガロの結婚 (オペラ対訳ライブラリー)

モーツァルト フィガロの結婚 (オペラ対訳ライブラリー)

DVD BOOK 魅惑のオペラ フィガロの結婚 モーツァルト

DVD BOOK 魅惑のオペラ フィガロの結婚 モーツァルト

(↑Amazonでお買い物が出来ます。)


何百年も前に書かれたオペラなのに、ストーリー上のキモに古さを感じさせない。いつの時代にも共通する何かがあるものだ。現代人にさえ新しい発見をさせてくれるモーツァルトの才能に脱帽する「フィガロの結婚」だ。


(↓面白かったらブログランキングに応援よろしくお願いします。)
にほんブログ村 クラシックブログへにほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
人気blogランキングへ