チェリビダッケのチャイコフスキー5
ゴールデンウィーク中、クラシック音楽の一大イベント、ラ・フォル・ジュルネ「熱狂の日」(→ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」音楽祭2007のHPはこちら)が進行中だが、私は関西を一歩も出ない。
今日も車で、自宅で、好きな音楽をずっと聴いて過ごした。
◇ ◇ ◇
これは、びっくりするほどゆっくりしたテンポの演奏だ。
最後まで一貫して遅い。
「小1時間ほどあるな…チャイコフスキーの5番でも聴こうか」と思って、このCDを聴くと、たぶん全部聴き通すことが出来ない。第4楽章の途中で制限時間オーバーだ。全曲の演奏時間は、平均的な演奏と比べると、6〜8分ほど長く、速いムラヴィンスキー盤などと比べると10分以上余計にかかる。
私は遅い演奏よりも速い演奏の方がずっと好きだが、このCDはとても印象深く、好んで聴くもののひとつだ。
遅いのに鈍重な印象は皆無。もっさりとした感じを与えないのは、ハーモニーが明晰だから。音色にも透明感がある。
複雑なものを一旦バラバラにして組み立て直しているようなマニアックさ。「この曲はこういう曲なんだ」という確信に満ちていて、有無を言わせない説得力がある。
フルトヴェングラー亡き後のベルリン・フィルの音楽監督の座をカラヤンに奪われたチェリビダッケはスタジオ録音を嫌い、一回限りのライブ演奏に真実を見出し、その条件に適した音響をつくっていった。
だからこのCDもライブを録音したものなのだが、音質的にも素晴らしい演奏だ。生ではどんな音が鳴っていたんだろうと考えさせる。
◇ ◇ ◇
クール型のムラヴィンスキー盤。
熱演(爆演)型のゲルギエフとコバケン盤。
- アーティスト: ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団ゲルギエフ(ワレリー),チャイコフスキー,ゲルギエフ(ワレリー),ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
- 発売日: 2004/10/27
- メディア: CD
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- アーティスト: 小林研一郎(指揮)アーネム・フィル,チャイコフスキー,小林研一郎
- 出版社/メーカー: オクタヴィア・レコード
- 発売日: 2005/09/22
- メディア: CD
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エンターテイメント型のバレンボイム盤。
- アーティスト: バレンボイム(ダニエル)
- 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
- 発売日: 2004/01/21
- メディア: CD
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それぞれ毛色の異なる演奏だが、どれも愛聴している。
熱狂的な曲で、私はチャイコフスキーの交響曲の中では一番好きな曲だ。
今日は一人ラ・フォル・ジュルネ(熱狂の日)だ。
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