ドヴォルザークの交響曲第1番「ズロニツェの鐘」×クーベリック
私はドヴォルザークの交響曲の中では、9番「新世界より」、8番、7番、3番に加えて、1番「ズロニツェの鐘」が好きだ。
前にも書いたかもしれないが、私は標題交響曲マニアなところがあって、標題が付いた交響曲(「標題音楽」という厳密なものでなくて単にサブタイトルがついた交響曲)がとくに気になる。
音楽自体は標題があろうがなかろうが名曲は名曲でありダメな曲はダメな曲だが、標題があると何故か入れ込み具合が違う。標題の背後にドラマを見るからだろうか。
例えば、メンデルスゾーンの交響曲第2番「賛歌」、3番「スコットランド」、4番「イタリア」、5番「宗教改革」。
チャイコフスキーの交響曲1番「冬の日の幻想」、2番「小ロシア(ウクライナ)」、3番「ポーランド」。
マーラーの交響曲第1番「巨人」、2番「復活」、6番「悲劇的」、7番「夜の歌」、8番「千人の交響曲」。
ヴォーン・ウィリアムズ、「海の交響曲」。
もちろんベートーヴェンの3番「英雄」、5番「運命」、6番「田園」、9番「合唱」もそうだ。
ドヴォルザークの交響曲第1番には、「ズロニツェの鐘」という標題がつけられている。
鐘の音が入っていたりするわけではなく、作曲者が住んだ思い出の地をタイトルにつけたに過ぎないが、それでもこの「ズロニツェの鐘」という標題は、とてもロマンを掻き立てられる名前だ。
◇ ◇ ◇
余談が長い。
実際、曲はどうか。
肝心の曲も期待を裏切らない。
スラブ調の泣きのメロディに、ドラマチックな盛り上がり。
いかにも筋書きが予想できそうなドラマだが、監督と役者と脚本が良くて、気がつくと泣かされていて、一人拍手をしていた、という感じだ。
一言で言うと、「大衆的なブラームス」。
- アーティスト: クーベリック(ラファエル),ドヴォルザーク,ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団,イギリス室内管弦楽団
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
- 発売日: 2005/09/21
- メディア: CD
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CDは、クーベリック盤を愛聴している。ベルリン・フィルの重厚なサウンドは音質も良くて迫力がある。クーベリックはドヴォルザークを得意にしていたので、この曲に限らずドヴォルザークの曲であればクーベリックを選んでおけば間違いないと思う。モーツァルトはベーム。マーラーはバーンスタイン。オールマイティーなカラヤン。この頃のドイツグラモフォン・レーベルは凄い役者が揃っていた。
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