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大阪フィル・第409回定期・指揮者急病につき


クラシック音楽の演奏会に通っていると、出演者のキャンセルというのは意外に多いが、今日のこれは参った。


フォーレク(フォーレの「レクイエム」)とブラームスの4番という今日のプログラムは、今期の定期演奏会のなかでもハイライトと言える重要な演奏会だと思っていたのだが・・・。


残念。その一言だ。

お詫びとお知らせ

本日、大植英次急病のため、
指揮を以下の通り変更して行います。

フォーレ/レクイエム 作品48
指揮:三浦宣明

ブラームス交響曲第4番
コンサートマスター長原幸太のリードにより演奏

ご迷惑をおかけして申し訳ございません。


入場の時こんなビラが配られた。大植監督、急病!

フォーレは合唱指揮者が振り、ブラームスでは指揮者不在。

どうなることか。

払い戻しにも応じるそうだが、前々から楽しみにしていたので私は躊躇はしなかった。


http://www.osaka-phil.com/dbimages/20070614.jpg

第409回定期演奏会

2007年6月14日(木)・15日(金) ザ・シンフォニーホール

独唱:中嶋彰子(ソプラノ)
   三原剛(バリトン)
合唱:大阪フィルハーモニー合唱団

曲目:
フォーレ/レクイエム
ブラームス交響曲第4番ホ短調


フォーレのソプラノとアルトの独唱は良かった。素晴らしい曲で合唱は気合が入ってきた。オルガンは合っていなかった。


指揮者は本来ならば合唱指揮だけでよかったはずがオーケストラの指揮も任されて大変だっただろう。無謀だ。その中ではよくやったと思う。


ブラームスは対向配置。ベートーヴェン・チクルスで見られたコントラバスが舞台奥に並ぶ配置でなく、向かって左奥に位置する通常の対向配置だった。


指揮者なしでの演奏。コンマスは弾き振りというより文面に見られるとおりあくまでもリードと言う感じ。


オリジナルに近い対向配置を用いながらも、ビブラートをこれでもかと効かせた重々しい演奏。


第3楽章全体の緊張感と第4楽章のフィナーレの熱演にはよく健闘したと持ったが、第1楽章と第2楽章は正直、苦しかった。指揮者不在のために複雑なリズムの処理ができていないためだ。

木管と弦があっていない部分も見られ、音響のバランスが悪い部分もあった。


今日は力業、パワーでねじ伏せるような演奏だった。今日の状況であればこうなるのも仕方がないことかもしれない。音量も十分に出ていて、弦のハーモニーも綺麗で、ディティールに光る部分は感じられたが、いつも演奏にはとても及ばない。

この演奏がどこに向かっているのか、何を目指しているのかが見えなかった。


オーケストラはよく頑張ったと思うし(よく練習してきていると思った)、観客もよく盛り上げたたが、指揮者なしというのは致命的だ。誰も責められない、というのが今日の辛さだ。


消化不良。しかしオーケストラも奮闘したし、中止にしなかった姿勢は買いたい。


それにしても大植さんの病状は心配だ。一日も早い回復を祈りたい。


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