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チョン・ミュンフン×ウィーン・フィルによる3&7番


ドヴォルザーク交響曲はこれまで、9番「新世界より」8番1番「ズロニツェの鐘」をブログで取り上げてきた。


今日は第3番変ホ長調と第7番ニ短調だ。


ドヴォルザーク:交響曲第3番&第7番

ドヴォルザーク:交響曲第3番&第7番


ライトなクラシック音楽ファンがジャケ買いすることはぜったにありえないデザイン。


デザインセンス以前の問題で、全体的に無頓着で、要するに「お金がかかっていない」。こういうCDを買う人は完全に指名買いだ。

ジャケットのデザインを変えるだけでこのCDは10倍売れるようになると思うのだが…。


だが演奏は文句なしに素晴らしい。ウィーン・フィルにこれほど集中しきった演奏をさせる指揮者は、当代ではチョン・ミュンフンゲルギエフかという感じだ。


第3番は、全3楽章構成で優雅な曲調。聴き手にエネルギーを注入するような生命力に溢れた曲だ。


第7番は、大げさでもなんでもなく、第9番「新世界より」、第8番と並ぶ、ドヴォルザーク交響曲の傑作のひとつだ。


「新世界」のスケールの大きさと8番の祝祭的な雰囲気。その魅力はどちらも甲乙つけがたいが、私は悲劇的な装いの7番にも強くひきつけられる。


この曲にはブラームス交響曲第3番のような緊密な構成と格調の高さを思い出させる。品格がある、といっていい。形式的に言っても、交響曲、あるいはソナタ形式のお手本のような作品。また、極上の第3楽章を備える。舞曲風の旋律は切なくて寂しい。そしてこれまでのドラマに終止符を打つフィナーレ。生で聴いたら鳥肌モノだ。


こんなに素晴らしい曲なのにコンサートで演奏される機会が決して多くないのが残念なところだ。


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