大阪シンフォニカー・第47回名曲コンサート
大阪シンフォニカーは、大阪フィル、大阪センチュリー、関西フィルと並ぶ、関西4大オーケストラの一つで、大阪の堺市を本拠地とする民間オーケストラ。
若い団員が多く、勢いと活気のあるオーケストラというイメージだ。
私は大阪シンフォニカーの演奏会は数年振りだ。名曲コンサートは、S席3,000円、A席2,500円の低価格のシリーズだが、毎回、著名なソリストが登場する。
定期演奏会でもこのオーケストラはソリストにビッグネームを伴うことが多く、予算的に大丈夫なのかと心配してしまうが、聴く側としては嬉しい限りだ。
第47回名曲コンサート 2007年7月16日(月・祝)
指揮:ウラディーミル・ヴァーレック(首席客演指揮者)
ピアノ:児玉桃
プログラム:
▽ドヴォルザーク:序曲「オセロ」Op.93(組曲「自然と人生と愛」第3部)
▽サン=サーンス:ピアノ協奏曲第2番ト短調Op.22
▽ベートーヴェン:交響曲第5番ハ短調Op.67「運命」
ドヴォルザークの序曲「オセロ」は拍手がやや少なかった。名曲というにはいまいち馴染みの薄い曲だったか?演奏はしっかり整っていた。
サン=サーンスのピアノ協奏曲は全部で5曲あり、「エジプト風」の副題を持つ第5番がもっともポピュラーだが、私は1〜5番のどれも好きだ。名曲だと思う。しかし最近はコンサートでもあまり演奏されないので、非常に楽しみにしていた。
ソリストとして登場のピアニスト、児玉桃さんの演奏は過去に一度だけ聴いたことがある。実力のあるピアニストだと思った。演奏のスタイルは涼しげでさらりとした感じだが、妙趣に富んだ音色。深い情感の表現。タッチも鋭い。テクニックも申し分なく、妖気が漂うような演奏だった。第2楽章のエスプリ、第3楽章のパッション、素晴らしかった。オーケストラとの呼吸もよく合っていた。アンコールに弾いたショパンのマズルカも美しかった。
ベートーヴェンの第5番「運命」は、引き締まった演奏だった。指揮者はこの曲だけ暗譜で振っていた。自信があるのだろう。スマートで颯爽とした「運命」だった。
低価格のコンサートだが、内容は盛り沢山でじゅうぶん楽しめた。
これは気分よく帰れるな、と思ってコンサートホールの外に出たら、さっきまでの晴天が嘘のようにスコールのようなドシャ降り。呆然と立ち尽くした。
(↓面白かったらブログランキングに応援よろしくお願いします。)
人気blogランキングへ