チューリヒ〜バーゼル市立美術館
ミラノ−チューリヒ間を結ぶ直通列車、チザルピーノに揺られて3時間、チューリッヒに到着した。
◆リマト川、チューリヒ
チューリヒはとても現代的で、清潔で美しい街だった。リマト川の左右に街が広がる町は、左岸がモダンな街並で現在の中心部。右岸には旧市街が残っている。庶民的なレストランやオープンカフェの多くはこちらにある。
到着した日はとても晴れていて、気温も高かった。スイスは涼しいだろうと勝手なイメージから想像していたのだが暑かった。半袖・半ズボンがぴったりの陽気だった(しかし翌日は雨が降って寒いくらいだった。気候と気温の変化が激しいのだろう。ジャケットを持って行ってちょうどよかった)。
チューリヒ湖でヨットを浮かべる人も多く、都会でありながらリゾート気分もある、とても魅力的な都市だと思った。
◇ ◇ ◇
チューリヒには2泊して、その間にバーゼルを訪れた。ヨーロッパでも有数のコレクションを誇るバーゼル市立美術館を訪れるためだ(→バーゼル市立美術館のサイトはこちら)
所要時間はIC(インターシティ)という都市間列車で約1時間。
◆バーゼル市立美術館
バーゼル市立美術館は中央駅から徒歩15分くらい。路面電車も通っているが歩いた。
特別展はジャスパー・ジョーンズ展。よく知られている、アメリカの現代画家だ。
いかにも現代アートという感じ。興味のある人であれば一日楽しめただろう。
そして常設展のコレクションは素晴らしかった。
ホルバイン。これは中途半端な気持ちでは見ることが出来ないような凄まじい絵だった。夢に出てきそうだ。この美術館でひとつ何が印象に残ったかと聞かれたら、この絵と答えるくらい印象的だった。
ゴッホの「モンマルトルの眺め」。はじめて見る絵。曇った都市の光景。しかし絵の具が瑞々しい光を放っている。くすんだ風景だが絵の具が光っていた。
ベックリン。質、量ともに素晴らしいコレクションだった(→絵はこちらを参照)。
ホドラー。ゴッホとエゴン・シーレを足して2で割ったような感じだと思った。これも多数のコレクションだった(→絵はこちらを参照)。
セガンティーニは一枚だけだったがすごい絵だった。擦り切れるようなタッチの秘密がわかる。近くで見ると絵の具のうえに別の色が何度も塗り重ねられている。実に緻密に計算された絵だ。
ルーベンス、ベックリン、モネ、シスレー、セザンヌ、ゴッホ、ゴーギャン、ジョルジュ・ブラック、ピカソ、マティス、エミール・ノルデ、キルヒナー、ムンク、ロヴィス・コリント、ココシュカ、デ・キリコ、アンリ・ルソー、シャガール、ホドラー、カンディンスキー、パウル・クレー、フランツ・マルク、モンドリアン、ジャコメッティ、挙げきれない。
バーゼル市立美術館は評判どおり、なんとも贅沢なコレクションで、これはチューリヒから来た甲斐があった。
◇ ◇ ◇
◆バーゼル中央駅
バーゼルは町のつくりがチューリッヒとよく似ていて、リマト川の代わりにライン川が流れる。その左右に町が広がる。都会だがところどころにオアシスのように、中世が並存している印象。
中世と近代、現代が融合する、洗練された街並を路面電車が走る。
夏のヨーロッパは日照時間が長く、まだ時間も早かったので、チューリッヒに帰る前に、ベルンに向かうことに決めた。
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