大フィル・第412回定期・現代音楽
金曜日、大フィル(大阪フィルハーモニー交響楽団)の定期演奏会だった。
大阪フィルハーモニー交響楽団
第412回定期演奏会2007年10月18日(木)、19日(金)
18:00開場 19:00開演 ザ・シンフォニーホール指揮:オリヴァー・ナッセン
独奏:アンシ・カルトゥネン(チェロ)※
曲目:
▽ナッセン/花火で華やかに 作品22
▽ブロッホ/ヘブライ狂詩曲「ソロモン」※
▽ナッセン/ヤンダー城への道 作品21a
▽ブリテン/鎮魂交響曲 作品20
作曲家・指揮者のオリヴァー・ナッセン氏は、「巨漢」と言って良いほどの大男で、身長は2メートルくらいあるのではないか。いままでに見たどの指揮者よりも大きい。そして横にも3人前くらいの大きさ。
大柄な指揮者のため、指揮台がなくてもよく見えるためか、今日は指揮台がなかった。
◇ ◇ ◇
作曲者が自作の指揮をするという正真正銘の現代音楽。
前回以上に現代音楽ばかりのプログラムだが(→前回の定期演奏会のブログはこちら)、作曲家自身の自演も含むなど、定期演奏会全体の中でも異彩を放つものだ。
観客の入りは6割くらい。ここ最近の大フィルの中ではもっとも悪いが、前衛的なこのプログラムではよく入ったというべきだろうか。
前半、ブロッホのヘブライ狂詩曲「ソロモン」は、実質的にはチェロ協奏曲といえるような曲だった。ソリストのアンシ・カルトゥネンのチェロは、粘る。ネバネバした感じがこの曲によく合う。今日のプログラムの中では唯一メロディを追える曲だった。
しかし全体では、休憩後の後半、「ヤンダー城への道」、ブリテンの鎮魂交響曲がよかった。
「ヤンダー城への道」は、金管、木管、打楽器の聴きどころの多い曲で、部分的にはタイミングが合っていない部分もあったが、全体的にはよくまとめた。
鎮魂交響曲では弦楽器の活躍する場面も多く、大フィルの弦の美しさを堪能した。
難解。不可解。緊張。刺激。衝撃。不協和音。そして少しの共感。
現代美術の展覧会で絵に酔うように、音に酔った一夜だった。
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