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ゲルギエフ×キーロフ・オーケストラの「悲愴」


ゲルギエフとキーロフ・オーケストラによるチャイコフスキー交響曲第6番「悲愴」を聴いている。


ゲルギエフによる「悲愴」というと、ウィーン・フィルを振ったライブ盤がとくに有名だが、総監督を務めるキーロフ・オーケストラによる「悲愴」も相当すごい演奏だ。


というより、トータルでは勝っているのではないかと思う時もある。


ゲルギエフ×キーロフ・オーケストラ盤

Symphony #6 / Romeo & Juliet

Symphony #6 / Romeo & Juliet


ウィーン・フィル盤が、歴史的ライブという状況も手伝って、部分的には桁外れの表現力を持っているのに対し、キーロフ盤はこの曲の基本的な骨格をはみ出る部分は少ない。


しかしその骨格作りが厳格で、ゲルギエフ×キーロフ盤では、演奏のすべてに指揮者の意図が浸透している。第2楽章の格調の高い優雅さや、第3楽章のここ一番での爆発力や、第4楽章の絶唱のような表現など、ただただ圧倒的される演奏だ。


ウィーン・フィル盤に弦セクションの艶かしさや木管の優美さなどでは劣るが、パートのバランス、構成力、力強さ、推進力など、トータルでは勝っているのではないかと思う一枚だ。


ゲルギエフ×ウィーン・フィル

チャイコフスキー:交響曲第6番

チャイコフスキー:交響曲第6番


こちらが随分と評判になったウィーン・フィル盤。ゲルギエフの荒々しさと、ウィーン・フィルの音色の美しさが対決し、全曲にわたって凄まじい緊張関係が続く。煽る。乗る。挑発する。ゲルギエフが、ウィーン・フィルの猛者を手なずける(しかし完全には手なずけられない)猛獣使いに見えてくる。


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