ゲルギエフのショスタコーヴィチin大阪
島根県より帰阪。そして早速、今夜はゲルギエフとマリインスキー歌劇場管弦楽団の演奏会だった。
(画像は「フェスティバルホール」のサイトより)
11月16日(金)19:00 フェスティバルホール
[指揮]ワレリー・ゲルギエフ
[管弦楽]マリインスキー歌劇場管弦楽団
[ピアノ]イェフィム・ブロンフマン※
[曲目]
▽チャイコフスキー:交響曲第2番「小ロシア」
▽プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第3番※
≪アンコール≫
▽ショパン:練習曲第12番「革命」Op.10※
〜休憩〜
▽ショスタコーヴィチ:交響曲第15番
≪アンコール≫
▽チャイコフスキー:バレエ音楽『くるみ割り人形』より
▽プロコフィエフ:歌劇『三つのオレンジへの恋』より
会場の入りは悪い。ビッグネーム、有名オケとはいえ、渋いプログラムが災いしたのだろうか。ショスタコーヴィチでも5番や7番だったらもっと客が呼べただろうが、15番を聴きたかった!
◇ ◇ ◇
チャイコフスキーの2番は比較的マイナーな曲だが私は好きだ。チャイコフスキーの交響曲の中では佳作といってよいが、哀愁漂うメロディを持つ美しい曲だ。今日の演奏は全体的にゆっくり目のテンポで、最終楽章は音楽の盛り上がりとともにややシフトアップ。フィナーレは豪快。熱演がゲルギエフらしい。第3楽章の低弦が良かった。音量も十分出ていて、重厚だったし、よく揃っていた。
プロコフィエフでは、ブロンフマンのピアノが圧倒的だった。とにかく指が良く回りテクニックが申し分ないだけでなく、堂々としていてオーケストラを引っ張るようだった。インスピレーション溢れる演奏というよりは、安定していて、恰幅の良い演奏だと思った。
休憩を挟んでのショスタコーヴィチは、ここまでのすべてが前座あるいは食前酒であったかのような、圧倒的な演奏だった。
曲自体が難解なため解釈を許さない部分もあるが、演奏自体の集中力と緊張感は凄まじかった。クラリネットとオーボエ、フルートなど木管の巧さが全体的に目立っていた。第2楽章のチェロのソロは素晴らしかった。闇にきらっと何かが光るような音色だった。
弱音部では室内楽的な、高密度な演奏だった。強音部でも大音量が出ていたが響きはゴチャつかず整理されていた。
「こんなにレベルの高い演奏を生で聴けるとは!」と思った。
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