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『ツァラトゥストラはかく語りき』の名盤


リヒャルト・シュトラウスの円熟の交響詩ツァラトゥストラはかく語りき』。


この曲は何と言っても、映画『2001年宇宙の旅』に使われた序奏がよく知られている。


パーパーパ〜♪パパ〜♪」というポピュラーなメロディから始まる冒頭は、瞬間的な爆発力があって、宇宙のビッグバンを連想させる。


パイプオルガンなども含めてオーケストラに大規模な編成を必要とするため、演奏の機会はそれほど多くはない。哲学的なタイトルとは裏腹に、『ドン・ファン』と並んで親しみやすい名曲だ。

リヒャルト・シュトラウス
交響詩ツァラトゥストラはかく語りき


▽序奏
▽現世に背を向ける人々について
▽大いなる憧れについて
歓喜と情熱について
▽墓場の歌
▽学問について
▽病から回復に向かう者
▽舞踏の歌
▽さすらい人の夜の歌


カラヤンベルリン・フィル

絢爛豪華な一枚。スペクタクルとってもよい。カラヤンの中でリヒャルト・シュトラウスは重要なレパートリーだったこともあって過去にも録音しているが、1983年の録音が最もゴージャスに仕上がっている。音の洪水に溺れたい人に。


■プレヴィン&ウィーン・フィル

R.シュトラウス:ツァラトゥストラはかく語りき

R.シュトラウス:ツァラトゥストラはかく語りき

指揮者の作為をそれほど感じさせない一枚。指揮者が必要以上に目立たず黒子に徹して、オーケストラの美音を引き出す。外面的にはそれほど派手ではないが、内面に磨きぬかれた美しさを持つ演奏。


テンシュテットロンドン・フィル

聴く前は、テンシュテットの『ツァラトゥストラ〜』、さぞ熱い演奏かと思ったら、案外普通だった。しかし鷹揚なテンポ、スケールの大きいドライブ感がクセになる。


マゼールウィーン・フィル

R.シュトラウス:ツァラトゥストラかく語りき

R.シュトラウス:ツァラトゥストラかく語りき

神童だったマゼールによる老獪な音楽作り。同じウィーン・フィルでもプレヴィンとは大部違う。外連味たっぷりの大芝居。マゼールの職人的な巧さは、神妙で難解そうなのに、実際の中身は大衆的でポピュラーなこの曲にぴったりだ。


懐かしい録音ばかりになってしまった。新しい時代の名演は、ティーレマンミュンヘン・フィル、ラトル&ベルリン・フィルの今後の新録音に期待したい。


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