マリス・ヤンソンス&バイエルン放送響in大阪
このところ毎週末、クラシック音楽の演奏会の予定が入っている。
準・メルクル&フランス国立リヨン管を皮切りに、ティーレマン&ミュンヘン・フィル、ゲルギエフ&マリインスキー歌劇場管と世界の一流指揮者とオケばかり。
仕事を終えて7時開演に間に合わせるのは意外に大変だし、もちろん財布にも痛いが、生の舞台にはそこでしか味わえない感動があるので(たまに失望もある)、可能な限り足を運ぶようにしている。
今日は、マリス・ヤンソンス指揮、バイエルン放送交響楽団の大阪公演だった。
(↑画像はフェスティバルホールのサイトより)
≪大阪国際フェスティバル協会 特別公演≫
マリス・ヤンソンス指揮 バイエルン放送交響楽団
11月22日(木)フェスティバルホール 19:00開演
指揮:マリス・ヤンソンス
管弦楽:バイエルン放送交響楽団
プログラム:
▽R.シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」
▽ブラームス:交響曲第1番
≪アンコール≫
▽ブラームス:「ハンガリー舞曲集」より第5番
▽R.シュトラウス:『ばらの騎士』よりワルツ
S:17,000円/A:14,000円/B:10,000円/C:7,000円/D:5,000円/BOX:20,000円
先々週に聴いた、同じ南ドイツのオケのミュンヘンフィルと、互角のレベルの演奏だった。しかしスタイルは全然違っていて、個性的だったティーレマン&ミュンヘン・フィルと比べると、極めて真っ当な演奏で、正統派といえるようなものだった。巧さと強さを感じさせる、素晴らしい演奏だった。
オーケストラの配置は低弦が舞台右から奥に位置する通常型。
「ツァラトゥストラはかく語りき」。冒頭の導入部では指揮者は万歳をするかのように拳を高く掲げる。とても力強い。強烈な光が舞台から放たれるようだった。
音量も十分で、迫力も満点。極上のリヒャルト・シュトラウス。この大きなホールをよく鳴らしていた。オーケストラのドライブは熟練の技で、信頼感も抜群。弱音から強音まで、様々な表情を見せてくれた。
ブラームス。こちらは暗譜。テンポは普通〜やや速め。スマートな感じだ。第1楽章の提示部の繰り返しはなし。「ツァラトゥストラ〜」でもそうだったが、第2楽章でコンマスのソロが艶かしくてとにかく目立っていた。
弦セクションの音色の美しさは絶品だった。柔らかく朗らかで、よく歌う。
全体的には、ティーレマン&ミュンヘン・フィルの個性的な熱演とは対照的に、スタンダードな熱演だった。「こう表現したい」というエゴよりは、曲自体に奉仕し、ブラームスの音楽の素晴らしさを教えてくれるような、真摯な演奏だった。
アンコールも2曲あって、会場の熱狂も大変なものだった。鳴り止まない拍手と、指揮者と団員の笑顔が印象的だった。
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