デジタル一眼レフ・D300、EOS 40D、α700/操作感触など
いまデジタル一眼レフカメラ(デジイチ)は、新製品ラッシュに沸いている。
フィルム一眼レフの最盛期にして末期。ニコンからF5とF100とF80、キヤノンからEOS 1VとEOS 3とEOS 7、ミノルタからα9とα7が発売されていた、なんとも贅沢な10年前(もっとずっと昔のことのようだ)を思い出すくらいの活況を呈しつつある。
現在のデジタル一眼レフにそんな嬉しい状況が訪れている。
プロ用として発売の、キヤノンのEOS 1Ds MarkIIIとニコンのD3が双璧だが、それぞれ、80万円、50万円を超える価格は現実的ではない。これはスルー。
現実的に購入対象になってくるのは、
立ち位置はそれぞれ微妙に異なるが(ニコンD300はフルサイズのフラッグシップ・D3と並んで、DXフォーマットのフラッグシップと謳われている)、中〜上位機種に位置する、ニコンのD300、キヤノンのEOS 40D、ソニーのα700の3機種だろう。これらの発表のときはカメラ情報誌のみならず一般の雑誌でも話題になったほどだ。
これらに加えて、オリンパスからE-3、パナソニックからもLUMIX L10が新たに発売されている。
私はニコンユーザーなのでD300を購入しようと思っているが、いつも初期ロットは避けていることもあって、製品の品質が落ち着くといわれる半年〜1年後を目処に購入したいと思っている(初期ロットに不良が多いというのも迷信かもしれないが…)。
◇ ◇ ◇
新製品はとても魅力的で、購入は先とはいえ、感触を確かめようとビックカメラで触ってきた。
- 出版社/メーカー: ニコン
- 発売日: 2007/11/23
- メディア: Camera
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ニコンD300。ファインダー倍率100%はフラッグシップの証しだが、ミラーの戻りやシャッターのキレなどF6やD2Xあたりと比べるとどうにも劣るような気がしてならない。車に例えると、クラウンではなくマークⅡ(マークX?)という感じだ。
9コマ/秒の連続撮影能力は圧倒的。シャッター音はやや大きく響く。単射では「ザクッ」、連射すると「カッカッカッ。」華やかではないが金属的で力強い。
デザインはおとなしめで、フラッグシップらしくはない。飽きは来ないだろうが、もっとヒラメキが必要だと思ったのは私だけだろうか。例えば、F100みたいに軍幹部がもっと強く主張しても良かったのではないだろうか。しかしこの辺は好みの問題だ。性能は文句なしで、長く使えると思う。私は購入しようと思っている(ただし半年後)。
Canon デジタル一眼レフカメラ EOS 40D ボディ EOS40D
- 出版社/メーカー: キヤノン
- 発売日: 2007/08/31
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40D。「バコン。」シャッター音はよく言われているように若干軽い。プラスチックのカメラのようだ。だがシャッター音そのものはとても小さいので、大きな音を立てられないネイチャーフォトなどでは役立つはずだ。
カメラの作りはカッチリしていて、材質も金属製で、10万円そこそこの機種には見えない。以前に発売されていたフィルムカメラのEOS-3よりずっと丁寧に作りこまれている感じだ。しかも写りも良いときている。秒6.5コマを誇る連射速度も素晴らしい。
信頼感、バランスのよさ、コストパフォーマンスのよさを求める向きにはぴったりで、自動車メーカーで言うと「80点主義」のトヨタ車のようだ。ニコンにもこんなカメラが欲しいと思った。
ソニー SONY デジタル一眼レフ α700 ボディ DSLR-A700
- 出版社/メーカー: ソニー(SONY)
- 発売日: 2007/11/16
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α700。重さは意外に軽い。700グラムを切っている。しかしチャチではなくメカニズムが凝縮されている感じだ。カメラに求められる「信頼感」を持てるような作りだ。個人的には、裏面、測光モードレバー周りの起伏が美しいと思った。全体のフォルムは男性的で、均整の取れたデザインだと思う。
反面、使い勝手の面では、絞りやシャッター速度などを表示するサブ液晶がなく(これらの表示は裏面の液晶に表示される)、フィルム時代からサブ液晶がついた一眼レフに慣れている私にとってはこの辺りはどうにも馴染めない。ボタン類も分散されていて、操作は煩雑。このボタン類をどこかにまとめて整理すればスペースができたはずなので、そこにサブ液晶を搭載して欲しかった(しかしコンパクトデジカメに慣れた人の中にはサブ液晶が不要という人も多いだろう)。
「カシュッ。」シャッター音は華やか。ミラーのショックも少ない。真面目に作られたデジカメという感じで印象は良い。
個人的にはミノルタ時代のフィルムカメラの名機・α7にはまだまだ及んでいないと思ったが、ソニーの2機種目のデジイチとして新しい歴史を既に描きつつある。これはこれで良いのかもしれない。新たなファンも生まれていくのだろう。
いろいろ触ってみて、やはり私は、写真好き以上に、カメラ好きなのだと思った。とうぶん買うつもりはないのに、店頭で触ってきたら物欲の虜になってしまった。
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