クララ・シューマンのピアノ・コンチェルト
ロベルト・シューマンの妻・クララが、ピアノ協奏曲イ短調というコンチェルトを書いている。
音楽家としての英才教育を受けたクララは、いろいろと制約の多い時代にクラシック音楽界に生きて、作曲家兼ピアニストとして才能を発揮した。
幼い頃からの俊英ぶり、シューマンとの恋愛、結婚時のゴタゴタ、夫の死後のブラームスとの親密な関係など、生涯にわたって様々なエピソードも残されており、音楽史の重要人物と言える。
私は音楽に物語を求める傾向があるので、偉大な作曲家シューマンの妻・クララは気になる存在の一人だ。
- アーティスト: Clara Schumann,Robert Schumann,Barry Wordsworth,BBC Concert Orchestra,Lucy Parham
- 出版社/メーカー: Asv Living Era
- 発売日: 2004/07/27
- メディア: CD
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カップリングは夫、ロベルト・シューマンのピアノ協奏曲。この曲はベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番「皇帝」と並ぶほどの傑作なので、それと比べると歯が立たないが、クララ・シューマンのピアノ協奏曲も、随所に光る部分のある佳作だ。
メロディの印象とオーケストラの使い方など、聴いたときの感覚はショパンのピアノ協奏曲第1番に近い。
第1楽章のオーケストレーションなどに未熟な部分は残るが、ピアノパートはどこをとってもナイーブで美しい。触ると壊れてしまいそうなほどに儚い。
第3楽章はとくによく出来ていて、驚くほど古典的で、均整がとれている。課題を上手にこなす優秀な児童のようだ。
クララが13歳の時の作品。まさに才女。
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