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松江・出雲そば・蒸し寿司


先月に引き続いて(→その時のブログはこちら)、島根県に出張に来ている。


家に帰れないのは体力的にも精神的にも大変な時があるが、時間を見つけて名所を訪れたり、その土地の名物を味わうことが出来るのは、そこでしか体験できない貴重な楽しみのうちの一つだ。


松江や出雲というと蕎麦が名物だが、食べ方に独特の文化があって、割子や釜揚げといった食べ方がある。割子は食べたことがあるが、釜揚げは食べたことがない。今回はそれにトライしたい。


地元の蕎麦屋に行ってみた。松江城武家屋敷、小泉八雲旧居など観光名所のある塩見縄手から近くの「出雲そば きがる」というお店。


出雲そば きがる



まずは、割子そばを2枚注文。女性なら3杯〜、男性なら5杯〜が標準くらいだと思うが、私は今日は、釜揚げそばに初挑戦しようと思っていたので控えめに2枚だけ注文した。


つゆは薄め。大根おろしは辛め。つゆが辛いと閉口だが、つゆとおろしの絶妙のハーモニーによって、そばの旨みが生きる。そばも他の土地で食べるものに比べて色が濃く、匂いやそば自体の風味も強いように感じる。コシがしっかりとしている。不揃いな麺の太さが機械ではなく料理人の作業を実感させる。文句なしに美味しい。



続いて出てきたのは、釜揚げそば。


釜揚げというと、すぐにうどんを思い出すが、あちらが茹で上がったばかりのうどんをダシにつけて食べるのとは対照的に、そばが予めつゆに入っている。見た目はフツーのかけそばだ。


しかし食べてみると、「これは単純なつゆではないぞ」と気づいた。


つゆのベースはそば湯だ。茹で上がったばかりのそばをそば湯とともに丼に入れたものがベースになっている。そこに若干のつゆが入っているような感じで、辛味は非常に少なくて、つゆとしての味は薄い。しかしそば湯の風味が強いので薄くても味わい深い。割子そばを食べた時のつゆをそのまま置いていってくれたので、もっと辛くしたい場合は足しても良いのだろう。


釜揚げのそばも普通のそばと違って芯まで柔らかい。コシがなくてまるで伊勢うどんのようだが、そば自体の風味が非常に香ばしい。独特な食文化に半分カルチャーショックを受けながらも、おいしくいただいた。


◇  ◇  ◇


続いて夜は、蒸し寿司を食べてきた。蒸し寿司は島根県の郷土料理で、寿司屋の冬のメニューとして知られているらしい。


■浪花寿司の蒸し寿司



訪れたのは、明治20年創業の浪花寿司。


蒸し寿司は、シイタケやタケノコが入った寿司飯に、エビや牛肉の甘辛煮、玉子、カマボコ、うなぎ、栗などが乗ったもの。それに、あら汁、刺身、茶碗蒸しがついた、「蒸し寿司御膳」を注文した。


おいしく温かく、厳しい寒さの山陰地方の冬にぴったりな料理だった。



冬の夜に、身も心も温まるようだった。


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