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ノリントンによる12番、29番、39番


11月25日に書いたブログに続いて(→【ノリントンの1番、25番、40番「ジュピター」】)、ノリントンシュトゥットガルト放送響によるモーツァルト交響曲選集。



近頃よくこれを聴いている。


先達ての選集と同様に、こちらも初期(12番)、中期(29番)、後期(39番)の作品からそれぞれ1曲ずつが収録されている。ライブ録音である点も同じ。


12番ト長調。前作の1番と比べると曲自体が随分こなれている印象だ。というより、これはこれでもう完成されている、という感じがする。モーツァルトが15歳の時の作品。音楽の流れが良くて、安心して身を任せることができる。例えば、第2楽章の上品さのなかに垣間見える悲しさなど、モーツァルト作品の魅力が既に健在だ。


29番イ長調。以前のブログにも書いたが、この交響曲が私は好きだ(→【モーツァルトの交響曲第29番イ長調】)。まず驚くのが弦の和音がとてもよく揃っていることで、ビブラートを抑えた独特の音色の美しさもあって、とても清々しく、若々しく、清潔な感じがする。往年のウィーン・フィルの優雅でゆったりとした演奏などと比べると対極にあるような演奏だが、これはこれで良い。小編成オケの機動力をいかした速めのテンポ設定もまた良い。


39番変ホ長調。音色のアッサリ感とは裏腹に、非常に「濃い」演奏だ。音は軽いのに、とても満腹感のある演奏だ。41番「ジュピター」並に力の入った演奏。冒頭から、エネルギーが迸る。テンポは中庸。前期作品や中期作品にも好き好きはあるが、こうして続けて聴いてみると、39番以降の3作品のクオリティは格別で、「なんて凄い曲なんだ」と思う。41番では曇りのなさがしんどい時もあるし、40番では時に悲しすぎたりすることもあるのだが、どんな時にでも聴くことができるのがこの39番だ。


ノリントンモーツァルト交響曲選集。続いて発売される録音が楽しみだ。


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