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スヴェトラーノフのチャイコフスキー5の2枚


チャイコフスキーの後期交響曲の中では私は圧倒的に5番が好きだ。豪快に気持ちよく終わる4番や悲しい気分の時の6番「悲愴」も捨てがたいが、やはり5番だ。この趣味はクラシック音楽を聴き始めたときから今まで一貫している。


さて、この2枚のスヴェトラーノフ指揮のチャイコフスキーの5番は、迫力のある演奏でこの曲を聴きたい人にとっては最良のCDだと思う。


音質の良さと演奏の良さを兼ね備えた名盤と言える(曲の良さも)。


■1990年・東京ライブ盤

1990年の来日公演、チャイコフスキー・チクルスの東京ライブから。サントリーホールでの録音だ。

演奏時間は第1楽章から、14:06−14:19−5:18−12:44。テンポは1993年のスタジオ録音盤と比べるとかなり速い。終楽章は演奏後の拍手も含めてこの演奏時間なので、速さの程がわかる。

ライブだけあって第1楽章から相当なテンションの高さだが、最後までこの高いテンションが維持される。「怒涛のテンション」、「怒りの熱演」という感じだ。終楽章の燃焼度は相当なもので、手に汗を握る。轟音。ライブでこういう演奏に出会ったら生涯忘れられない演奏になるだろう。


■1993年・スタジオ録音盤

演奏時間は第1楽章から、15:43−15:18−6:02−13:38。

恰幅が良く、密度も濃い演奏。スケールが大きくて、もの悲しさも漂う、いわばロシア正統本流の演奏だ。ライブ盤に比べるとテンポがゆっくり目なこともあって、「随分と大らかになったな〜」という印象を受ける。第2楽章の美しさは至福の極みで、涙が流れてきそうなほどだ。慟哭、啼きの弦だ。全体的には1990年の東京ライブ盤の方が私の好みに近いが、第2楽章はこちらの方がずっと良い。


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