『ピアノの森』(一色まこと・作)
『ピアノの森』を読んでいる。現在刊行されている15巻まで、マンガ喫茶で一気に読みきった。
- 作者: 一色まこと
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/04/14
- メディア: コミック
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アニメ映画版『ピアノの森』は昨年、女優でピアニストの松下奈緒さんが主題歌を歌って話題になった。私のところへはブームが遅れてやってきている。
たいへん有名な漫画なのでストーリーは書く必要がないかもしれないが、大体こんなところ。
とある田舎町。風俗店が集まる危険なゾーン、通称「森の端」。主人公、一ノ瀬海はここで生まれ、15歳で自身を生んだ母親に育てられた。父親は誰なのかわからない。
森に捨てられたピアノ。一ノ瀬海は小さい頃からこのピアノで遊んでいた。鍵盤が異常に重く、半分壊れているが、彼だけが音を出し、弾くことができる。絶対音感、即興演奏、リズム感、力強さ。荒削りではあるが、森のピアノに育てられた、いわば天性のピアニストだ。
同じ学校に、世界的なピアニストを父に持つ雨宮修平が転校してくる。彼の夢は父のようにピアニストになることで、少年らしい、いろいろな誘惑を我慢して、毎日の辛い練習に励んでいる。しかし、一ノ瀬海の奔放なピアノを聴いて衝撃と嫉妬を覚える。
天才・ヒラメキ型の一ノ瀬海と、秀才・努力型の雨宮修平の友情や対立などの関係や両者の成長を軸に、物語が展開していって、ピアニストとしての最高峰、ショパン国際ピアノコンクールに挑むというところまでいく。
演奏の場面の臨場感や高揚感は『のだめカンタービレ』を凌ぐ。挫折や葛藤、苦悩の克服、親子愛、友情など、メンタルな部分についてもかなり描かれている。
夢中で読みきった(続巻が待ち遠しい)。どのくらい夢中になるかといわれれば、読んだあと、ピアノを聴きたくてたまらなくなるくらいだ。
ラファウ・ブレハッチ、ツィマーマン、マレイ・ペライア、エレーヌ・グリモー。それぞれ違った個性を持つ、好きなピアニストのCDを取り出して片っ端から聴いてみたい。
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