USHINABE SQUARE

クラシック名盤・名曲と消費 生活 趣味

大植英次的馬勒(マーラー)「大地之歌」


マーラーの「大地の歌」は夏に合うなあと思いながら過去の日記を読み返していたら、去年の夏にもそんなことを書いていた(→過去の記事【マーラー「大地の歌」】はこちら)。


この曲が夏の休暇中に避暑地で書かれたということも無関係ではないだろう。


今日は、大植英次ミネソタ管による「大地の歌」を聴いている。


Das Lied Von Der Erde

Das Lied Von Der Erde


もともとは中国の唐詩がもとになっているものの、歌詞は大幅に改編され、オリエンタルな旋律も、東洋オリジナルなものではなく、東洋趣味を反映した、東洋「風」のものとなっている。


そこが魅力のひとつでもあるのだが、そんな、オーストリアの作曲家による東洋風の楽曲を、日本人が振るアメリカのオーケストラで聴くというのもなかなか趣があって楽しいと思ったりもする。


一言でいうと、この演奏では、指揮者の感覚が素晴らしい。


繊細かつ鋭敏な音楽作りで、何と言っても色彩感覚に溢れている。しみじみとした情緒や大胆なディフォルメなど、豊かな表現が聴き手を飽きさせない。


ミネソタ管も、豪華なランチのような華やかな音色と陶酔的な響きでもって、私がアメリカのオーケストラに期待するものを十分に出している。


大植さんは、朝比奈隆氏の後を受けて、大フィルの音楽監督となって、重厚な響きを生かしたスケールの大きな音楽を作っていくことになっていくのだが、この時は、いまよりももう少し若く、またアメリカのオケの特質もあって、瑞々しく、鮮やかな音楽をつくっている。若手指揮者が成功に向かいほぼそれを手にしたような勇ましさがあって、この演奏にはとても好感が持てる。



(↓よろしければブログランキングに応援のクリックよろしくお願いします。)
ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村 クラシックブログへにほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へにほんブログ村 クラシックブログ クラシックCD鑑賞へ