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宗右衛門町・菱富/うなぎの話・大阪のうなぎ店ランキング


先日、大阪の難波に行く機会があったので、久しぶりにうなぎを食べようと思って、『宗右衛門町・菱富』(以下、『菱富』)に行ってきた。


うなぎは寿司と並んで「江戸前」つまり東京の食べ物という気がするが、大阪・つまり「上方」にも歴史があって、調理法も江戸前と異なる別の文化が育まれてきた。大阪では、腹から裂き、蒸さずに炭で直焼きするという特徴を持っている。ただ、ほとんどの店がそうかと言われるとそんなことはなくて、蒸してから焼く、江戸前のうなぎを出す店も多い。『菱富』は、江戸前のカテゴリーに分類される。


昼に行ったので、うな重にそれぞれ「う巻き」か「うざく」が付く「う巻き定食」、「うざく定食」もあったが、たっぷりうなぎを食べたかったので、単品のうな重(上・2835円)と肝吸い(630円)を注文した。かなり高価ではあるが、法外ではない。有名店で、どんなに高くても、大体3,000〜4,000円の範囲で収まる(寿司だとそうはいかない)。それがうなぎのよいところだと思う。


わさびと醤油で食べる「白焼」も注文しようか迷ったが、値段はそれだけで2,000円。冷静に考えた。うな重を2つ注文するのと大差ない価格になってしまう。諦めた。こんな感じでいつも「白焼」を諦めているような気がするが、気のせいだろうか。



この柔らかくて、ふわふわの身はいったん蒸すからこそ。やっぱり江戸前の味だ。タレは辛めではあるが、あっさりとしていて邪魔をしない。タレが甘すぎたりするとうなぎを食べているのか調味料を食べているのかわからなくなって残念なので、やや少ないくらいでちょうどよいと思った。焼き方については、適度な焦げ目が付いていて、香ばしくておいしかった。なかなかレベルの高いうなぎを食べることができた。



◇  ◇  ◇


以下は続いて余談、うなぎの話は続く。


誰もそんなキーワードで検索する人はいないと思うのだが、「うなぎ クラシック 名盤」でグーグルで検索すると拙ブログが1位でヒットする。「うな重 クラシック音楽 名盤」でも同様だ(2010年8月23日現在)。


(他に上位でヒットするキーワードとしては、「B級グルメ クラシック」、「クラシック 名盤 ランキング」でも、かなり上位でヒットする。しばらく前に、四国出張が多かったころには、「クラシック うどん」でトップでヒットした時期もあった。「クラシック 岡山ラーメン」で検索するといまだにトップになる。岡山ラーメンのネタはほとんど書いていないと思うのだが…。)


うなぎのことばかり考えているわけではないので意外だったが、うなぎは好物のひとつなので、おいしいものが食べたい時にはまず第一に候補に挙がる。そして食べに行く。その顛末をブログに書く。キーワードでヒットする。そうか、そういうことか。


大阪に来てから、いくつかの店でうなぎを食べてきた。ランキング形式にすると、以下のようになる。


1位 『東京竹葉亭リーガグランドホテル店』(閉店)

江戸前。正統派の江戸前のうなぎを出す店だった。この店はもうなくなってしまった。リーガグランドホテル、フェスティバルホールとともに、ビルごとなくなってしまった。フェスティバルホールでのコンサートやオペラの前によく行った。コンサートまで時間がないときに急いでかき込んだが、いまとなっては何ともったいないことをしていたことか。もっと味わって、時間のある時に食べておくんだったという気持である。東京竹葉亭は、関西にはリーガロイヤル店と西宮店が残っているので、機会をつくって行ってみたい。


2位 『川上商店』

大阪風。木津市場の中にあって、早朝から昼までの営業になっている。東京から大阪に出張に来た会社員の人に、是非、朝食に食べて欲しいと思う。大阪風のおいしいうなぎがどこで食べられるか聞かれたら私は迷わずこの店を紹介する。ただし、店頭での販売がメインなので、店というよりは、中に「テーブルと椅子があってそこでも食べられますよ」という雰囲気だ。せわしないし、落ち着かない。でもその分、このレベルでは考えられないくらいにリーズナブルな価格である。


3位 『う玄武』

堺市にある。正統派の大阪風のうなぎが食べたいと聞かれたらお薦めしたい店。接客もよいし、店の雰囲気も落ち着いている。「高級な感じ」がよい。うなぎとは関係ないが、「佐藤」、「魔王」などのプレミアム焼酎も置いてあった。


4位 『うなぎ・日本料理 ひし好』

江戸前。大阪の北新地にある。新地でうなぎというと「いくら取られるのか」心配になるが、心配無用。清潔な店内、きちんとした接客、レベルの高いうなぎ。なのに価格はそこらへんのうなぎ専門店と変わらない。


5位 『菱東』

東京風。大阪の福島にある。シンフォニーホールでコンサートがあるときに行った。夜は基本は予約制で、ある日、私が訪れた時も10人規模くらいの宴会が予定されていたようだが、「うな重しかできないけどええか?」と快く招いてくれたのを覚えている。厚みのある立派なうなぎだった。


今回の『菱富』は、残念ながら次点。有名店で老舗でもあり、期待も裏切らないが(接客もよい)、期待を超える驚きには出会えていない。例えば、川上商店は「市場の中にこんなすごいうなぎを出す店があるのか」と衝撃的だった。ただし、『菱富』は店の雰囲気がとてもよいので(料亭のような高級感があって接客がきちんとしている)、家族で行ってコースで注文するとまた印象が違うかもしれない。


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