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交響的運動『パシフィック231』


クラシック音楽を聴き始めてから少し経った頃、ガイドブックに載るようなポピュラーな作品をひと通り聴き終えた後に、(クラシック音楽ファンには良く知られているが)一般的にはそれほど知名度のない作曲家を聴こうと思った時期があった。そんな時期に巡り合った作曲家のうちの一人がフランスの作曲家オネゲルだった。


交響的運動第1番『パシフィック231』、蒸気機関車を偏愛したオネゲルによる管弦楽作品で、標題の示す通り、蒸気機関車パシフィック231」の動きを描写したものだ。


蒸気機関車が煙を上げながら規則的な運動で加速していく様子が描かれている。この曲で興味深いところは、鉄道や駅というものへのノスタルジーのようなものをいっさい感じさせないところだ。移動や旅のロマンの象徴として描かれる蒸気機関車ではなく、純粋に機械、技術、機能としての蒸気機関車への関心から描かれている点がとても面白い。


天国と地獄?アンセルメ/フランス音楽コンサート

天国と地獄?アンセルメ/フランス音楽コンサート


CDは、アンセルメによるものと、デュトワによるものの2点。前者は、デュカスの『魔法使いの弟子』などのフランス音楽の名曲が収録されていて、フランスのクラシック音楽の入門用に最適だ。後者は交響曲全集なのでオネゲルの他の作品も楽しめる。


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