USHINABE SQUARE

クラシック名盤・名曲と消費 生活 趣味

『北極星』のオムライス


関西でのオムライスの発祥の店と言われる『北極星』に行ってきた。


場所は心斎橋の『大阪帝国ホテル』の近く。このホテル、とても紛らわしい。


というのは「この」帝国ホテルは、「あの」帝国ホテルではないからだ。『大阪帝国ホテル』は、昔からこの地にあったビジネスホテルで、「あの」帝国ホテルが進出してくる前から存在していた。高級ホテルの『帝国ホテル』と違って、『大阪帝国ホテル』はビジネスホテルである。昔、この近くを歩いていたときに、「帝国ホテルってこんなところにあったんだ」と思いつつ、「随分庶民的な外観で」と意外に思ったのだが、名前は一緒でも全く別のホテルだった。同じホテル名なので間違って予約をした、間違ってチェックインしたなんて話も聞く。


覚え方としては「帝国ホテルの」大阪ではなく、「大阪帝国の」ホテル。そう考えるとわかりやすい。ちなみにあの『帝国ホテル』の正式名称は『帝国ホテル大阪』で、心斎橋ではなく、桜ノ宮にある。


話が脱線した。


北極星』には一度行ってみたかったのだが、いままで行く機会がなかった。根本的な事を言うと、私はオムライスがそれほど好きではない。ケチャップベースのチキンライスが得意ではないからだ。だから、わざわざ出かけて行かなかったのだが、関西、日本におけるオムライスの発祥を自称するこちらの店は気になる存在で、いつも頭の片隅にあった。人間、年をとると、やってみたかったことを順番にやって見たり、行ってみたい場所リストをつぶしていくように行ってみたいと思うものなのかもしれない。



そんなわけで先日、『北極星』に行ってきた。店内は座敷がメイン。中庭は日本庭園風で座敷から見える。風情のある(古い)内装。例えると老舗の民宿のようで、洋食屋のたたずまいではない。法事などで訪れる田舎の豪邸のようである。大阪の繁華街、ミナミの中心部であることを一瞬忘れる。


私は、オムライスにエビフライがつくセットを注文した。基本となるオムライスのメニューはチキン、ポーク、ビーフカニ、キノコ、カキなど多彩だが、私はスタンダードなチキンオムライスを注文した。そのチキンオムライス690円に海老フライ3尾をつけてプラス370円。結構、いい値段である。



盛りつけはさすがに安定感がある。来る日も来る日も何十年にわたってオムライスをつくってきただけのことはある。

オムライスのキモとも言えるチキンライスはベッチョリでなく、パラパラの一歩手前で好感度が高い。パラパラ過ぎると食べにくいので、このあたりに底力を感じる。チキンライスのケチャップの味も強くなくて、あっさりとした上品な味。私はケチャップべったりのチキンライスが好きではないので、このくらいでちょうどよかった。一言で言うと、老舗の信頼感を感じさせる味だった。


反面、エビフライはそれほどでもなかった。有名トンカツ屋クラスのエビフライというよりは、町の定食屋レベル。一応、のってますという感じで、エビフライだけでは勝負にならない。あまり感心しなかった。なくてもよい。オムライスはおいしかったが、エビフライが少々、残念だった。


私はオムライスがそれほど好きではないが(比べる対象としてふさわしいかどうか分からないが、どちらかといえば天津飯の方が好き)、さすが老舗で、オムライス発祥を謳うだけあって伊達ではなかった。オムライスがそんなに好きでない私でも、もう一度行ってみても他の種類のオムライスを食べてみてもいいと思った。


人気ブログランキングへ
ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村 クラシックブログへにほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へにほんブログ村 クラシックブログ クラシックCD鑑賞へ