USHINABE SQUARE

クラシック名盤・名曲と消費 生活 趣味

『ぶどう亭』のハンバーグ


梅田でサラリーマンをしていた時に度々行っていた『ぶどう亭』に先日行ってきた。


ぶどう亭』は、大阪第三ビルの地下街にある。「地下街」と言うほどに、大阪の地下街は広いのだが、それについてはこのブログで過去に書いたことがあるので(→リンクはこちら)、一応、引用してみる。


大阪駅周辺は地下街がクモの巣のように縦横に張り巡らされていて、広大な地下都市が形成されているといっても過言でない。大阪駅、阪急梅田駅、阪神梅田駅、地下鉄梅田駅、東梅田駅西梅田駅北新地駅という7駅が地下街でつながっている。雨のときはとても便利で、濡れずにかなり遠くまで行ける。

そんな地下街の中心が大阪駅前ビルで、第一ビルから第四ビルまであって、上層階にはオフィスが入っているのだが、地下1階と地下2階には、居酒屋、立ち飲みバー、定食屋、うどん屋、999円のステーキ屋、パチンコ、金券ショップ、ゲームセンター、カメラ屋、花屋、ビデオショップ、プラモデル屋、八百屋、中古レコード屋大阪駅前というと正真正銘の都心だが、こんな都心にどうして?と思うような店が軒を連ねていて、私も大阪に来た当初は大変に驚いたものだった。

アジア的な混沌とした世界が広がっている。カオスでディープな空間で、文字通り、アンダーグラウンドな世界だ。

一度、東京あたりの人には見学に来てもらいたいほどの、本当に広大な地下街なのである。そして広大なだけでなく、ディープでカオスな雰囲気が独特で、大阪らしさ満点である。もともと梅田駅の南の辺りは戦後直後に闇市があったエリアで、梅田大開発の時に、新しくできたビルで商売する権利と場所をもらったなんて話を聞いたことがあるのだが、文献で事実確認をしたわけではないので、真偽のほどは定かではない。「そうか、だから、こんなテナント料も高そうなところに、どう見ても儲かっていなそうな(失礼!)花屋や鞄屋があるのか」と納得するのだが。


とにかく広い地下街なので、余所から来た人は迷子になってしまうのだが、私は大学を出てからしばらく梅田で働いていたので、(何の自慢にもならないが)ぜんぜん迷わずに近道を探すことすらできる。


で、話を元に戻すと、その、第三ビルの地下に『ぶどう亭』はある。(そして、隣には、うどん屋『うどん棒』という店もあって、そちらも大変においしい。)


ぶどう亭』は、ジャンルで言うと「洋食屋」で、ハンバーグやステーキや海老フライが名物である。中でも私が好きなのはハンバーグで、「いい大人がハンバーグなんて」という気持ちもないわけではないのだが、懲りずに、良く食べていた。もっと美味しい店はあるかもしれないが、私の好みに近いという点では、ど真ん中ストライク。



この写真は随分前のものだが、先日もハンバーグを注文した。Aセットというメニューで、ハンバーグ、コロッケ、海老フライがセットになっている。880円。ご飯とスープ付きで1,000円でおつりがくる。


値段は庶民的なのに味は本格派。北新地のステーキ店『ロン』がプロデュースするだけあって、さすがにいい肉を使っている。


つなぎの量が少なくて、肉の味が確かにする。肉ばかりだとパサパサになりそうなものだが、そうならないのは素材の分量のバランスが絶妙だからだろう。それを固めに焼いて、旨みをぜんぶ閉じ込める。ナイフで切った瞬間に肉汁がどっと溢れ出る。ソースは濃厚な中に仄かな苦みが含まれていて深みがあるし、ナツメグなどの香辛料の味わいも感じられて、一歩突き抜けたおいしさだ。並の食堂ではない。


歴史のある古い店ではないが、『ぶどう亭』は、いつも混んでいる。通し営業なので利用しやすいが、例えば午後4時とかに行っても混んでいる。大阪の人は美味しいものを知っている。


人気ブログランキングへ
ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村 クラシックブログへにほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へにほんブログ村 クラシックブログ クラシックCD鑑賞へ