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『レストラン・マルマン』の「Aランチ」


「Aランチ」というものについて考えながら、大阪の新梅田食堂街にある洋食屋『レストラン・マルマン』について書いておきたい(→『レストラン・マルマン』のホームページはこちら)。


ひょっとして関西だけの現象なのかもしれないが、どこの洋食屋でもだいたい「Aランチ」というメニューがある。これを選んでおけば間違いがないという安心メニューで、なぜか多くの洋食屋に「Aランチ」というメニューがある。『しき浪』にも、『グリルばらの木』にも、『グリルロン』にも、『ぶどう亭』にもある。「A〜」や「B〜」なんて、匿名性の高い不特定名詞のように聞こえるが、実際は固有名詞である。


「Aランチ」の中身は、「ハンバーグ、白身魚フライ、エビフライ」が定番だが、店によって、「エビフライ」の代わりに「コロッケ」だったり(コロッケもジャガイモのコロッケだったりクリームコロッケだったり)、「ハム」だったり、バリエーションがある。ただし「ハンバーグ」は必ず入る。ここがポイントだと思う。それが洋食屋における「Aランチ」で、迷っている人には決定的なメニューである。



『レストラン・マルマン』のAランチは、「ハンバーグ、白身魚フライ、ハム」だ。「ハム」は損した気分に感じられるが、価格を考えると評価しても良い。スープとライス付きで、700円。大阪の都心のど真ん中でこの価格は破格の安さ。ハンバーグは柔らかく、牛肉の味がしっかりとしていて、自慢のソースがたっぷりかかっている。白身魚フライはカリッと揚がっている。タルタルソースがまた絶品だ。


この店には、「Bランチ」、「Cランチ」というメニューもあって、価格も順に上がっていく。私は、梅田に通勤していたときによく活用していた。大阪の男性サラリーマンにとってはかなり有名な店だが、マスコミで頻繁に取り上げられるかという意味で言うと、それほどポピュラーな店ではない。要するに洋食を好きな人がガツンと食べたい時に利用する店だ。価格は、どれを選んでもだいたい千円札一枚でお釣りが来る良心的な設定で、大衆洋食の代表的なお店のプライドが感じられる。


Aランチ以外では、楽しみな日替わりのサービスランチもある。メインがポークカツだったりビーフカツだったり、グリルチキンだったりするのだが、いきなりステーキがメインになったりすることもあるので油断がならない。ボリューム満点で、洋食の基本であるデミグラスソースも苦味の感じられる本格的なもの。デミグラスソースが主役のビーフストロガノフというメニューもある。


私は、ビーフ、ポーク、チキンに、イカのソテーがつくミックスグリルがお気に入りだった。これはさすがに1,000円を越える。プチ贅沢したい時に食べていた。


ひとつ残念なのは米にこだわっていないこと。炊き方も無頓着でこだわりがない。私が炊いたほうがおいしいくらいだ。この点が改善されれば、完璧な大衆洋食店になるが、私はご飯を頼まずに、おかずとビールだけなんていうオーダーをよくするので、ご飯については目を瞑ろう。


おいしく懐かい洋食屋で、いまでも大阪に行ったときには時々利用している。


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