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信州2012初秋(1)松本編


9月上旬に信州に行ってきた。


人生を振り返ってみて、これまでとくに信州が好きというわけではなかったが、信州に義母の別荘があるので、そこに家族で行くのは自然な流れとなり、この旅行で三度目。子供が生まれてからは二度目となる。高齢の義父母を伴って行く年に一度の信州旅行は、親孝行の意味もある。信州では、空気が澄んでいて、気候は良いし、食べ物は美味しいし、景色も綺麗で、人も穏やかなので、行く度にこの土地が好きになっていく。


ホテルではないので、掃除・洗濯も自分たちでしなければならないし、食材や日用品の買い出しも必要なので、結構それに時間が取られる。また子供も小さいので、諦めなけれならないことも出てくるが、無理のない範囲で楽しもうと計画を立てた。


朝食を抜いて家を出る。朝食から旅は始まっている、なんて格言めいたことを呟いてみたが、結局、食いしん坊というか、口が賤しいだけ。「朝食に何を食べるか」という悩みに対して、3つオプションがある。1つ目は名古屋まで我慢して、駅できしめんを食べる。2つめは、名古屋まで我慢して、名古屋名物の駅弁を食べる。3つ目は新大阪駅で駅弁を買って新幹線に乗る。


名古屋までは我慢できそうにないので、3つ目の選択肢が選ばれる。とはいえ、駅弁を食べるとテンションが上がる。今回狙っていたのは淡路屋の『たこめし』。関西ではポピュラーな駅弁で、駅以外では兵庫県内のサービスエリアなどでも売っている。ちなみに新大阪駅では新幹線改札を通る前の売店で売っている。



大きなタコの身が2つ入っている、だしが効いた上品な味で、具には穴子などの食材も使われている。


名古屋に着いたら『特急しなの』に乗り替える。乗り換え時間が30分くらいあったので、ああ、きしめんにすればよかったと後悔する。また、名古屋駅売店でおいしそうな駅弁をたくさん発見してしまう。エビフライにひつまぶし。みそかつ。また後悔する。


『特急しなの』が辿るコースは、風光明媚な山間の路線だが、とにかく揺れる。この揺れには何度乗っても慣れない。吐きそうになるので目を瞑っている。しかし子供に起こされる。早めに朝食をとってきて正解だったかもしれない。食後すぐだったら、もっと気分が悪くなっていただろう。しかし乗客の中には一番揺れる局面で平気で駅弁を広げている強者もいた。


松本駅に着くと、まずはレンタカーを借りて、昼食を予定している店に向かう。


■『田楽木曽屋』


昼食は松本にある『田楽木曽屋』という店で食べた(⇒お店のサイトはこちら)。民芸風の落ち着いた店内で、ゆったりとした時間が流れる老舗だ。地方で外食に行くと、都会とのサービス意識の違いに気付くことがあるが、こちらではそんなことはなかった。気持ちよい接客で、食べ物もおいしかった。



郷土料理の馬刺し。長野県に行くと、スーパーでも馬刺しが普通に売っているのだが、やっぱりこういう生肉はきちんとした店で食べたい。私はやや苦手だったが、新鮮で臭みもなくおいしかった。低カロリー、高たんぱくでヘルシー。



田楽定食(8本)、1,050円。5本だったら950円。ふわふわの田楽に、甘辛い味噌がマッチしている。ごはんは紫蘇ごはんだった。香りが素晴らしい。


他には、どじょうの柳川鍋や鯉の煮物、鯉の洗い、イワナの塩焼きなど、郷土色満載のメニューで、中部日本の内陸部に来たことを実感するようなお店だった。

田楽木曽屋

住所:長野県松本市大手4−6−27
営業時間:11:30〜14:30/17:00〜20:00
定休日:火曜日定休


■開智学校



松本は3回目だが、観光らしい観光をしたことがなかったので、松本城か開智学校には行ってみたかった。松本城には一度は行ってみたいと思っているが、今回は体力的に子供と高齢者には厳しそうだったので、パスして、開智学校を選んだ。


正確には、『重要文化財旧開智学校』。明治初期に開校した、最も古い擬洋風建築の小学校のうちのひとつで、現在は当時の教育資料を展示する博物館となっている。



学校というところは背筋が伸びる。醸し出される緊張感は、校舎として使われなくなった後も消えることがない。



講堂のステンドグラスよりも、古い机よりも、私がいちばん驚いたのが、床がピカピカに清掃されていることだった。


子供が、子供用スリッパの大きさが合わず裸足で走り回っており、これは後で足を洗わないといけないと覚悟していたのだが、あとで見てみると全然汚れていなかった。これなら普段の保育園帰りの時の足の方がずっと汚い・・・。保育園から帰ると足の裏は真っ黒・・・。開智学校は、廊下をはじめ、教室にも、講堂にも、階段にも、塵ひとつない清潔さが光っていた。


児童が掃除の時間に雑巾がけをしていたころからこの清潔さは保たれていたのではないか。そして今では、職員が毎朝、水で絞った雑巾で隅々まで拭いている。あるいはボランティアの人たちが磨いているのだろうか。事実はわからないが、この清潔さは普通ではない。そんなところに、開智学校が町のシンボルとして大事にされていることを思った。


開智学校を見学した後、松本から北上して行って、信濃大町駅の近くのスーパーで食材と日用品を買った。別荘に着くとブレーカーを上げ、窓を開けて換気した。夕食の時間まではしばらくあるので、昼寝をしたり子供と遊んだり読書をしたりして過ごした。こんな感じで、一日目は終わった。


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