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信州の旅(1)


例年、9月か10月に信州に旅行している。今年も行ってきた。


◆駅弁を買う


朝食を抜いてきたので新大阪駅で駅弁を買う。駅で何か買うことが楽しみで、朝食を抜いている。


どこの駅でも、「駅弁を買うなら地元の業者が鉄板」で(横浜なら『崎陽軒』とか三島なら『桃中軒』とか)、新大阪駅なら、私は改札に入る前の売店で売っている『淡路屋』の駅弁が良いと思っている。対照的に、ジェイアールパッセンジャー(JR直営の売店で売っている)が販売している駅弁は、一応ご当地ものを意識しているものの、「当たり」が少ない。一度、品川駅でかなりダメな駅弁と出会ってしまった。


しかし、この「じゅうじゅう亭」は、そんなジェイアールパッセエンジャーズ(東海)販売の駅弁ではあるが、期待を裏切る美味しさだ。上段に自分で書いた文章をすぐに否定しなければならない。



赤ワインのソールが仄かに香る牛肉が3枚も。ニンニク不使用なのが嬉しい。肉は決して柔らかくはないが、赤身を噛んでいる充実感を味わえる厚さだ。コンビニの焼肉弁当みたいなレベルではない。コロッケがあるのにもお得感がある。付け合わせのキャベツとの間にはシートがあって、味が写らない配慮がある。それでいて、850円と、駅弁にしてはリーズナブルだ。


新大阪駅で弁当を買うとき、『すえひろ』の「天むす」とか『KYK』の「ヘレカツサンド」とか結構誘惑が多くて悩んでしまうのだが、最近はいつも朝からガツンと「じゅうじゅう亭」にしている。


弁当についての悩みは尽きない。いつ開けようか。私は弁当をいつ開けるかでいつも悩む。新大阪で開けると、京都で人が乗ってきた時に気が散るし、埃も舞うかもしれない。京都まで待つのは多少辛い。私は決心をして、新大阪で列車が動き出すやいなや弁当の包みを開けた。京都に着くころはまだ食べていた。そのうちに名古屋に着く。


名古屋で特急しなのに乗り換え、松本に向かう。松本への線路はカーブが多くて、いつも車酔いになるので、この区間では食事を避けている。車窓の景色は山々があり河川があり飽きない。世界に誇れる日本の美しい風景という感じだ。『リバーランズスルーイット』に出てきたような美しい渓流を車窓に見て、あそこに行って釣りをしたいと思った。


◆『田楽木曽屋』


松本に着くと正午。食事の時間だ(食べてばかりいる気が)。


昨年知った『田楽木曽屋』というお店で昼食をいただくことにした。この店では、田楽がおいしいのはわかっていて、今年はそばに挑戦した。全国的にはまだ早い季節だと思うが、新そばだった。そばで有名なお店ではないが、このレベルならそば一本で行けると思った。しかも人気そば屋に見られる敷居の高さがない。



豆腐田楽3本。300円。



そば。香り、コシともに満点。収穫への感謝を感じるおいしさだ。つゆにつけずに食べてみると、風味がよくわかるし、そば通になった気分だ。


松本市美術館



館内に入る前からこれなので気分が盛り上がる。草間彌生の常設展を目当てに、今年の旅行でどうしても行きたかったのが松本市美術館だった。松本市美術館は、長野県出身である草間彌生氏の大規模なコレクションで知られる。草間作品は画集でも他の美術館でもたくさん観たが、ここでしか見られない作品があって、来た甲斐があった。『鏡の通路』、『信濃の灯』という巨大な作品が圧倒的だった。



自動販売機がこんなことになってしまっている。草間仕様。



草間作品ばかりでなく見どころの多い美術館で、さらにプロヴァンスの美しい庭みたいに美しい中庭がある。奥はカフェ。


◆松本の街歩き


その後、市内の中心部まで戻り、コインパーキングに車を停めて、街歩きをした。



中町通りやなわて通りの民芸家具の店などををウインドーショッピングしながら歩く。レトロな建物が数多く残る古くからの通りに、古いものを新しい感性であつらえなおしたような若いお店が加わり、街の魅力が増している感じ。



松本で有名な喫茶店『珈琲まるも』。行かなかったが、オーラを感じた。



看板も洒落ている。こういう通りが通学路や通勤路だったらとても楽しいだろう。


そんな感じで歩いているうちに、いい時間になってきた。


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