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信州の旅(3)


信州の旅の3日目は安曇野穂高神社と大町の仁科神明宮に行ってきた。途中、安曇野ちひろ美術館に寄ろうとして駐車場にまで行ったが、定休日だった…。



安曇野という地名は、古代にこの地に移住してきた海の民・安曇族に因むという説がある。一体どうして内陸部のこの地を選んで海の民がやってきたのだろうか。美しい水と豊かな自然、豊富な食料を求めて移動を続けてきた結果、こんなにも陸地の奥深くに入り込んでしまったのだろうか。歴史のロマンである。


穂高神社はその安曇族によって創建されたと言われ、醍醐天皇の時代には名神大社に列せられている。


訪れたこの日は『御船祭り』の前日だったため、準備が行われていた。船と船がぶつかり合うというその祭りは、安曇族の名残を残している。



凛とした佇まいは、安曇野の美しく澄んだ水のようだ。瑞々しくて清楚。こんなに素晴らしい神社はなかなかない。何というか、例えるなら、白いTシャツにブルージーンズが良く似合う神社だ。


◇  ◇  ◇


その後、ちひろ美術館に向かったものの定休日だった。昼の1時を回っていたので、食事を取ることにする。新しい店を開拓しても失敗すると勿体ないので、去年行った『そば上條』が近かったので、そこに向かう。



美味しいのはもうわかっている。それを確認しに行ったような昼食だった。


◇  ◇  ◇


ゆっくり食事をした後、仁科神明宮に向かう。数年前に一度行った記憶があったが、こんなに良いところだったのかと、再訪してみて驚いた。



鳥居周辺。何とも雰囲気のある参道。時刻は夕方に近づいてきており、境内には私たちの他には誰もいなかった。不気味なほどの静けさだった。



仁科神明宮は、伊勢神宮の荘園を守るために、仁科氏によって創建されたと言われている。鬱蒼とした森(というか山)に埋もれており、古代の神社の雰囲気をよく残している。創建年代は明らかでなく、「たいへん古い」。国宝の本殿を持ち、伊勢神宮と同様に、式年遷宮の行事が行われている。仁科神明宮の式年遷宮の歴史は、1000年にも上る。



石段を登ると拝殿と、本殿がある。本殿は日本最古の神明造によるものだ。生き物や草花の成長の速度がここだけ早いのではないかと思わせるような、自然の力が漲る神々しい空間だ。旅の疲れも飛んでしまう。


前日は初めて善光寺参りをしたが、この日の神社参りも良かった。何度も訪れている信州で、行ったことのなかった穂高神社も素晴らしかったし、二度目の仁科神明宮も良かった。


◇  ◇  ◇


信州旅行の最終日は、もう一度、朝に仁科神明宮にお参りして、松本までレンタカーを走らせて、昼食を食べて帰った。全然期待せずに駅のそば屋に入り、鴨南蛮そばをいただいた。おいしかった。普通においしかった。そういえば、温かいそばを食べるのはこの旅行に来て、初めてだった。季節は本格的に秋を迎える季節となっており、温かいそばが恋しい季節となっていた。



そばにはじまり、そばに終わる。途中、お寺と神社がある旅だった。


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