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伊豆の旅(1)〜美術の旅


連休に、帰省がてら伊豆に行ってきた。長泉町の『クレマチスの丘』と、熱海の『MOA美術館』に行ってきた。


クレマチスの丘』は美術館、庭園、レストラン、ショップを擁する複合文化施設で、私は今までに何度も近くに行く機会があったのに、この施設を訪れたのは初めてだった。昔はなかったのかと思って調べてみると、結構前からあった。



『ヴァンジ庭園美術館』。美しい庭園と、屋外展示がある。このシーンは、写真でよく見る風景だ。正面の建物へは、なだらかな下り坂となっている。



同じく『ヴァンジ庭園美術館』。ベンチで座っている夫婦。オブジェで遊ぶ子供。老夫婦。若いカップル。みんながそれぞれの休日を過ごしている。天気が良かっただけで、最高の休日に思えてくる。



そよ風に揺れるチューリップ。私はチューリップなら断然、白が好きだ。



この後、同施設内の『ベルナール・ビュフェ美術館』を鑑賞した。私は今までビュフェの絵は画集でしか知らず、不吉というか貧相というかなんとなく苦手だったが、初めてきちんと見る原画は迫力が違っていた。不安を抱かせるような、やせ細った直線基調の人物画が、目で訴えてきた。グロテスクな原色が使われた昆虫画が興味深かったし、個人的には風景画はそれ以上に好きになった。あんなに生気のないヴェネチアの絵を描いた人は他にいないだろう。


◇  ◇  ◇


熱海の『MOA美術館』も初めてだった。私は小さい時から熱海には何度も行ったことがあったが、その頃の熱海というと温泉旅館のイメージで、こういうお洒落な熱海は初めてだった。



施設の入口から美術館までを結ぶ長い長いエスカレーター。幻想的なライトで彩られている。途中には「ドーム」と呼ばれる、広い空間を挟む。駐車場が上にあるために、私の場合は、先に美術館を見た後にエスカレーターに戻ったのだが、普通は下からエスカレーターを何本も乗り継いで美術館の入り口まで上ってくる。その方がこれから目にする芸術との対面がよりドラマチックになったことだろう。



『MOA美術館』は日本でも有数の東洋美術(日本画)の宝庫だ。日本画というと、関西にも、京都に『細見美術館』や相国寺の『承天閣美術館』などがあるし、智積院に行けば長谷川等伯の障壁画を見ることができるが、美術館としてこれほど大規模な施設というとまるで思い浮かばない。展示は大変贅沢で、目の保養という他ない時間を過ごした。


訪れた時は『江戸の華 琳派展』が開催されていた。惜しげもなく展示されている琳派の傑作の数々に魅了された。私は酒井抱一の草花図がとても好きで、それほど混雑していない中、じっくりと見ることができてとても幸せだった。



施設は海を臨む高台にある。遠くは霞んでいて大島までは見ることができなかった。



目の保養が済むと、お腹が減る。土地勘のない熱海で店を探すなら、オシャレな美術館ではカフェごはんが正解だ。有機野菜を使用したカレー。見た目だけでなく味もいける。


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