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関目高殿『魚伊・本店』


寺田町の『舟屋』に行ってまだそれほど経っていないのに、うなぎをまた食べたくなって、関目高殿の『魚伊・本店』に行ってきた。『魚伊』は、大阪のうなぎ屋としては『柴藤』や『阿み彦』、『志津可』、『だい富』、あるいは先述の『舟屋』などと並ぶ有名店だ。多くのデパートにテイクアウト専門の店を出店しているので、何回か食べたことがあったが、本店に行くのは初めてだった。


行きは地下鉄の関目生育の駅で降りた。駅を降りて、グーグルマップを頼りに、住宅街に入っていく。お寺が目印になっているはずだったが、そのお寺を発見できなかった。何の目印もない、生活感たっぷりの住宅街を歩く。関目神社の横を通り抜けると、都島通りに出る。横断歩道を渡り、再び住宅街を歩いたところに『魚伊本店』がある。近くにコインパーキングがあるので、車でも行けそうだった。


午後の4時半くらいに店に入ると、土用の丑の日でもないのに、結構混んでいる。座れなくはなかったが、ほどなく満席となった。入口に名前を書くボードが立てられていたので、相当混雑するということだろう。


メニューを見ると、うなぎ以外にもサイドメニューが多い。お造りや揚げ物なども豊富で、あとは鯨のメニューが豊富だった。鍋もあり、これは飲みにも使えそうだ。


私はまず麦焼酎の『兼八』を注文した。以前に購入して家でチビチビ飲んでいたのだが、これは美味しい焼酎だった。『兼八』を飲みながら、うなぎを食べられるというのはとても楽しみなことで、うなぎが出てくるのをとても待ち遠しく感じていた。



まず先に注文してたうざくが用意された。昔はうざくは好きではなかったが、いまでは結構注文している。さっぱりとした冷たい胡瓜と、暖かいうなぎが最高で、酒が進む。居酒屋のうざくと違って、うなぎが立派だ。


一人だったのでカウンター越しに、炭火でうなぎを焼く姿が見える。うなぎは5〜6尾くらいずつ串に刺さっていて、炭火の上で何回も裏返される。「串打ち三年、割き八年、焼き一生」と言われるが、大阪風に地焼きするうなぎは、焼きが命なので、尚のこと熟達が要りそうだ。



私が注文したうな重は「特上」ではなく「上」の方で2,550円。うなぎ2/3尾でこの値段はいまやリーズナブルと言える。以前は、高価だったが、いまのうなぎ相場から言うと、安い方だ。大量仕入れできる強みだろうか。後は、肝焼きが安いのもこの店の特徴で(670円だった)、その理由は、テイクアウト店向けにうなぎの身が大量に使われるために肝が余りやすいからだろうか。とはいえ、そんなことは後で考えたことで、まずはうなぎに夢中になっている。たれがつゆだく状態になっていないのが私には好感を持てる点だった。足りなければ足せばよい。



「これだよこれ」と思い、一人で頷く。パリッとした歯ごたえなのに、中は柔らかい。この食感は地焼きのうなぎならではのものだ。うなぎの好みも時と場合に寄って、今日は江戸前が食べたい、というときもあれば、今日は大阪風が食べたい、と思うときもある。その日はまさに大阪風のまむしを食べたかった。


黙々とかきこみ、会計を済ませて、店を後にすると、まだ日はじゅうぶん高くて、アスファルトからの熱も夏のようだった。

【魚伊 本店 (うおい)】

住所:大阪府大阪市旭区高殿4-8-10
営業時間:11:00〜14:00/16:00〜21:00
定休日:毎月第2火曜日


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