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プロ野球オープン戦とセンバツ高校野球


休みがあるとだいたいどこかに出掛けてるが、この休みには普段していないことをしようと思った。日曜日は、妻が仕事に行って一人で子守をすることになったので(5歳)、子連れでどこかに行こうと考えた。


そういえばスポーツ観戦をしばらくしていないなと思った。京セラドームも甲子園も家から1時間以内に行ける。オープン戦はまだやっているのだろうか。センバツ高校野球もそろそろだろうか。そういう行事に私は最近本当に疎い。iPadで調べると、京セラドームでオリックス阪神の三連戦が行われていることを知った。5歳。退屈しないだろうか。大丈夫だろうか。大丈夫だろう。


日曜日は、オリックス阪神のオープン戦を観戦に行った。それが、1か月近くにわたって行われていたオープン戦の最終戦だった。



チケットは内野自由席のものを買った。2,000円だった。オリックス主催試合の場合、子供は未就学児は無料だ(指定席の場合はかかる)。どこに座っても良いので、下段席にまずは座る。グラウンドに近い方も探せば空席はありそうだった。反面、外野は1,000円だったが、かなり混雑しており、自由に座るというわけにはいかなそうだった。途中で移動することも含めて、自由に座れることを優先してチケットを買ったので内野席にして良かった。


私は特にどちらのファンというわけでもなく、昔、神戸で仕事をしていた時に、グリーンスタジアム神戸(現・ほっともっとフィールド)のナイトゲームに通っていたことがある。その頃は「がんばろう神戸」をキャッチフレーズに、イチロー選手や田口選手、藤井選手らが活躍する、オリックスの全盛期だった。いまで言う『オリ姫』の走りみたいオリックスファンは当時からいた。球場の雰囲気もポジティブで、観戦していて胸が躍るような気分だったことを思い出した。そんな過去が懐かしかったので、オリックスの方に座った。


阪神の先攻で試合が始まる。2アウトを取った後、子供が言う。「いつ、はじまるの?」今まで打ったり取ったりしたのは一体?ゲームを理解していなかったことが衝撃だった。



上段席(5階)に移動してみた。写真だとあまり伝わらないが、傾斜が急で結構怖い。しかし全体が見渡せるので、この席が好きな人は多いかもしれない。また、このあたりの席はかなり空いており、昔の、閑古鳥が鳴いていたパ・リーグの球場の雰囲気を思い出す。野球を見ずにビールだけ飲もうと思ったら、この席が一番だ。



今年のオリックスは優勝候補にも挙げられていて、故・仰木監督がいろいろ仕掛けていた全盛期のムードに近いものがある。オープン戦最終日のため、オーダーも投手起用もシーズン仕様だった。


試合は、オリックスが3対0で阪神を下した。阪神打線は沈黙したが、藤浪投手を見ることができてよかった。鳥谷選手や西岡選手など、阪神の選手はオーラがある。


ひさしぶりの野球観戦の雰囲気が楽しかった。球場で食べ物を買って、ビールを買って飲むのがこんなに楽しかったのか。子供の方は、ルールはわからないながらも、応援したり、おやつを食べたり、ラッキーセブンで風船が上がるのが楽しかったようだ。最初のやりとりでどうなることかと思ったが、このくらい見られたのでよかった。そんなふうにして、あっという間に楽しい時間は終わる。両軍のラッキーセブンが終わるまで見て、8回に入る頃に、球場を出た。


◇  ◇  ◇


その楽しさのまま、翌日は甲子園に一人で行った。何年も行っていなかった野球観戦に2日連続で行くことになるとは思わなかった。甲子園では、センバツ高校野球が開催されていて、その3日目だった。甲子園の高校野球は外野席が無料だ。内野でもかなり安い。


行われた試合と結果は以下の通りだ。

3/23(月)大会3日目 一回戦

第一試合 奈良大付(奈良) 0 ― 3 敦賀気比(福井)
第二試合 仙台育英(宮城) 12 ― 0 神村学園(鹿児島)
第三試合 浦和学院(埼玉) 2 ― 0 龍谷大平安(京都)



太陽の下で見る野球はやっぱりいい。ドームが悪いというわけではないが、青空が見えるのが新鮮だ。冬に逆戻りしたかのような寒さで、ダウンジャケットを着て行って正解だった。


甲子園は平日なのに、それなりに混雑している。外野席は無料なので、電車代だけで済む。横にダイエーがあるので、食料と飲み物を買ってはいれば安く上がる。春休み中なので学生風の姿が目立ったが、中には見ただけでは何の職業なのかわからない人たちも多い。一体何をして生計を立てている人たちなのだろうか。単に平日が休みなだけだろうか。しかし、私も平日に甲子園にいるので、人のことは言えない。



朝からカレーを食べる。『甲子園カレー』は名物で、行く前から食べようと決めており、朝食を抜いて行った。売店でレトルトを温めており、注文があるたびにかけるだけなのだが、これはとてもおいしい。それ以上に、このカレーを食べていると、甲子園に来ているという気分が盛り上がる。



無料なので出入り自由である。1試合目はレフトスタンドに座ったが、2試合目はライトスタンドに座った。どちらにしても私は外野で見るのに慣れているので、このへんが落ち着く。



2試合目の途中まで観戦して、家に帰った。敦賀気比仙台育英も好投手で、ともに完封勝利をおさめた。


私は負けた方が気になる。高校野球は負ければ次はない。どう考えても間に合いそうもないのにヘッドスライディングする姿に感動してしまう。それはまさに明日のない戦いで、いつも試合終了時には目頭が熱くなる。どんな気持ちで帰りのバスに乗るのか。家に帰って家族とどんな言葉を交わすのか。負けたチームの明日を想像してしまう。最後には1チームしか残らないから、他のすべてのチームが敗者として大会を去ることになるわけで、ほとんどの選手が後悔や達成感や整理できない気持ちを抱えたまま、進んでいくしかないということが、残酷というか、かわいそうだというか、高校野球はとても切ないと思う。しかしその一期一会の勝負が、見る人に力を与える。私も、かなり力をもらった気がする。


そんなわけで、2日連続の野球観戦は終わった。次はいつになるか。案外、行くことになるかもしれない。


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