USHINABE SQUARE

クラシック名盤・名曲と消費 生活 趣味

『昭和町BOSTON(ボストン)・ハルカスダイニング店』


天王寺にあるあべのハルカス近鉄百貨店に買い物に行ったとき、『昭和町BOSTON(ボストン)』のハンバーグを初めて食べた。



大阪でハンバーグが美味しい店というと、『重亭(千日前)』、『洋食の店もなみ(谷六)』、『グリルロン(梅田)』、『ポッケ』(桃谷)、『浪花亭(堺市)』などを私は頭に思い浮かべるが、きっと他にもたくさんあるのだろう。『昭和町BOSTON(ボストン)』(以下『ボストン』)の名前を目にすることが多くなった。もともと1952年創業の老舗だが、最近、デパートなどの商業施設に次々に出店している。あべのハルカス近鉄百貨店に行ったとき、『ボストン』の名前を見つけたので、行ってみた。


平日の11時開店すぐに行ったため、空いていた。メニューは基本的にはハンバーグ中心で、チーズなどのトッピングや、「焼き」や「煮込み」など調理の方法で、差が付けられている。肉の大きさも200グラムと300グラムを選べる。また、種類は多くないが、揚げ物やチキンなど、他のメニューもある。


やっぱりハンバーグは、表面がカリカリに焼かれていて、中から肉汁がどっと出てくるようなのが王道ではないだろうか。だから、それに近いものを注文しようとしたときに、メニューの中のある一文が目に留まった。


『BOSTONの名物・煮込みスープハンバーグ』


どうもそのメニューは醤油ベースのスープで煮込んだハンバーグらしい。煮込みハンバーグはそれほど好きではないが、『名物』と書かれたら、それを注文しないわけにはいかない。心は決まった。私は200グラムの『煮込みスープハンバーグ』を注文した。



注文して15分くらいして、料理が運ばれてきた。熱々の鍋の中にたっぷりのスープとハンバーグ。野菜も一緒に煮込まれている。スープは茶色がかった半透明色で、一般的な煮込みハンバーグと違って(『ボストン』のメニューには普通のハンバーグも普通の煮込みハンバーグもある)、味の想像がつかない。


スープを飲んでみる。思った以上に、おいしい。この味は知っている。子供の頃に食べた御馳走の味。これはすき焼きだ。勿論、すき焼きの出汁よりは薄く、スープとしてしっかり飲めるものだが、基本的にはすき焼きが最も近い。これはきっと日本人の大半が好きな味だ。ハンバーグを食べた後に御飯を入れて、雑炊にして食べたいくらいだ。実際、お店ではそのような食べ方を推奨している。


肉は噛むのに力が要らないくらい柔らかい。とてもジューシーで、スープによくなじんでいる。200グラムでも、ボリュームたっぷりだ。スープをさらにすくうと溶けたチーズが出てきた。チーズ好きにもたまらないだろう。


この味は時々、食べたくなるかもしれない。次は本店に行ってみたい。