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『グリルロン』〜行列ができる洋食店


先日、平日の休みに梅田に行ったとき、『グリルロン』に行った。この店には、以前はよく行ったが、最近は昼時に店の前を通っても、たいてい、2〜3組が待っており、時には行列ができているので、スルーすることが多かった。以前はこんなに混むことはなかったのだが、最近では昼に並ばずに食べられることはとても少ない。


混雑する理由に、店のキャパシティと独特な席の配列がある。4人掛けのテーブル席が3組と2人掛けの対面式のテーブルが3組。そして小さなカウンターが3人分。間口は狭く、入ってすぐにカウンター席があり、このカウンターは3席あるものの、真ん中には子供でないと座れないくらい狭い。そして、テーブル席は、一列が二人掛と一人掛の座席のある京阪電車の車両のような席の配置となっている。席数自体はそれほど少なくないのだが、相席を認めていないため、呼ばれる順番によっては、一人でも4人掛けに案内される。最少の場合、9人でいっぱいになってしまう。開店待ちで数人並んでいるので、一巡目ですべての席が埋まってしまうということが多々ある。


その日私が店の前を通ると、誰も並んでいなかった。珍しいことだったので、すぐに店に入る。


店に入ると11時ちょうどの開店直後だったにもかかわらず、4人掛けのテーブル以外、埋まっていた。開店待ちの一巡目の駆け込み乗車のような格好で、私は席に座ることができた。


私はこの店に来ると、他のメニューもおいしそうなのだが、いつも国産牛100%のハンバーグとエビフライのセットを注文する。こちらは1,300円だ。他にはセットメニューとして、1,000円以下でハンバーグがメインのセットもあるが、その場合、ハンバーグが国産牛100%のハンバーグではなくなり、大きさも小振りとなる。


料理が運ばれてくる前に、外では待ちのお客さんが発生する。1人2人3人と増えていくが、相席がないので、気持ちの余裕がある。そわそわしない。他の洋食屋などでは相席を平気でする店もあるが、私は苦手だ。どうして他人と同じテーブルで食事をしなければならないのか。相席をされない安心感が『グリルロン』にはある。


早々に食べ終わる人が店を後にし、待っていた人が順番に入ってくる。まず4人掛けのテーブルが空き、続いて2人掛けのテーブルが空く。どの席に座るかの選択は、来た人にゆだねられている。「どちらでもお好きな方にどうぞ」と声をかけられている。続いて待っている人が4人であり、先の人が2人だから2人席へ、などということはしない。来た人に全権力がある。こういうことは店の方針だと思うが、私はそれで良いと思う。相席をしない、店の都合で席を選ばない、禁煙である、などはとても大事なポリシーだ。



料理が運ばれてくる。たっぷりのキャベツとマカロニサラダが良い。洋風のスープでなく、味噌汁というのが面白い。私は、まず酸味のあるドレッシングとキャベツで胃のウォーミングアップをはかる。


ハンバーグは柔らかく、箸で容易に切ることができる。国産牛100%のハンバーグは肉自体が甘みがあり、濃厚な味だ。ソースは甘めでコクがある。大人にとってはノスタルジックで、子供も大好きな味だろう。



あと、私はこの店のエビフライがとても好きだ。大きさはそれほどでもないが、カリッと揚がっており、中のエビの弾力もすごい。レモンを絞って、タルタルソースにつけて食べると、幸せな気持ちでいっぱいになる。


この、ハンバーグとエビフライというコンビは「洋食界」において最強だと常々、思っている。だから、洋食屋で、そんなメニューがあったら、たいてい注文している。ハンバーグと魚フライや、エビフライとカニクリームコロッケでも敵わない。陸のチャンピオンと海のチャンピオンのタッグという感じだ。

【グリルロン阪急三番街店】

住所/大阪府大阪市北区芝田1-1-3 阪急三番街 B2F
営業時間/11:00〜22:00
定休日/不定


店を出ると、待ちの人は少し減っていた。店の独特の席の配置のことはあるが、回転自体は早い店なのだ。これがカウンターのみの20席とかにしたら、別のところで齟齬をきたし、バランスが崩れてしまうのだろう。


『グリルロン』はいつも混んでいて諦めるが、今日は行くことができた。良い日だった。




ちょっと食べ過ぎてしまったので、梅田から難波まで歩くことにした。汗ばむ陽気だったが、ハンバーグとエビフライで力を付けたので、およそ4.5キロの距離を難なく歩くことができた。