USHINABE SQUARE

クラシック名盤・名曲と消費 生活 趣味

SONYのワイヤレス『MDR-1000X』


ソニーのワイヤレス・ノイズキャンセリング・ヘッドフォン『MDR-1000X』を買った。



→2017年1月29日のブログ「ゼンハイザー『MOMENTUM On-Ear Wireless』を買った」

→2016年8月18日のブログ「Bose『Quiet Comfort 25』」

→2016年3月13日のブログ「ゼンハイザー『HD598』/DENON『MM400』」


過去に当ブログで紹介してきたように、これまでいくつもヘッドホンを購入してきた。冷静に数を数えていくとげんなりするが、それぞれに良い点があるし、これまで新しいものを買っても古いものを使わなくなるということがあまりないので、自分なりに納得している。



そこで今回買ったソニーの『MDR-1000X』はどうなのか。これがとても良い製品だった、どのくらい良いかと言われると、いままでいろいろ買ってきて、用途に応じて使い分けてきたが、これで他を使わなくなってしまった。そのくらい良い。


音だけで言うと、他に良いものがあるかもしれない。


つけ心地で言うと、他にもっと楽なものが見つかるかもしれない。


見た目がスタイリッシュで、持つ喜びが得られるものが他にもあるかもしれない。


私はテレビもソニーで、出たばかりの頃にCDウォークマンも使い(最初の頃の名称は『ディスクマン』だった)、過去にはバイオも使い、電子手帳『クリエ』まで使い、『PS VITA』すら持っている、ソニーファンなのに、ソニーのヘッドホンに対して偏見があった。ゼンハイザーとかBOSEを重用していた。しかしこんなに良いとは。


まず、ノイズキャンセリングの性能が最高だ。地下鉄で静かなピアノ曲を聴けるレベル。ノイズキャンセリングの性能は凄まじく、車内のアナウンスさえも消してしまう(右耳のハウジングを右手で覆うとマイクから外の音を拾うこともできる)。


そしてBluetoothで、コードの煩わしさから解放される。私は持っていないが、新しい『iPhone 8』、『iPhone X』のも最適だろう。


サウンドは昔のソニーから想像される、派手目のものではなくて、客観的に、バランスよく鳴らせるタイプ。ジャズにもクラシックにもJPOPにも合う。音の傾向は、神経質なものではなく、スケールもじゅうぶんだ。私の好みだった。


地下鉄の車内で、ショパンのバラードを聴いている時、音楽以外の周囲の音は無音となる。ソースの録音状態にもよるが、ピアノの音だけでなく、ピアニストの呼吸、ペダリングの音、ピアノの鍵盤が動く物理的な音まで再現する。


最高のノイズキャンセリングの性能に加え、音質の良さが際立っている。付け心地だって、ゼンハイザーの『MOMENTUM On-Ear Wireless』を凌駕し、付け心地に定評のあるBOSEの『Quiet Comfort 25』に迫る。『MDR-1000X』は、今後名機と言われるようになるのではないか。


市場には新しいバージョン『MDR-1000XM2』(以下『M2』)が登場しているため、価格が下がっているのも決め手になった(在庫はまだあるのだろうか)。『M2』では、バッテリーの持ちが伸びている。



出掛けて行くとき、常に鞄に入れて持ち歩いている。ヘッドホンにしてはコンパクトだが、小さいバッグには入らないので、新しいバッグを買った。これで、地下鉄でも、騒がしい喫茶店でも、音楽に没頭できる。ラヴェルのオーケストラ作品を聴いている時など、ヨーロッパのどこかの街のまるで音響のよいホールで聴いているみたいだった。


ヘッドホンの購入もこれで、打ち止めとなるか。