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日帰り奈良の旅×2


土日ともに仕事だったのだが、午前中だけでいったん仕事が終わってしまって、次の仕事が夕方からだったので、午後がまるまる半日空くことになった。奈良へ往復して少々観光するくらいの時間があったので、奈良まで行ってきた。×2日とも。仕事で疲れているはずなのに我ながら元気だなあと思うのだが、少しでも時間があると何かをしていないと気が済まない。仕事や子供のことで日常は忙しく、自分のための時間を捻出するのが苦しい年齢になってきた。


それはさておき。土曜日は薬師寺に行ってきた。薬師寺。古い古いお寺だと勝手に思っていたのだが、本当に古いのは東塔のみで、伽藍の多くは昭和の再建によるものである。鮮やかな朱色の金堂、大講堂も再建。金堂の南に、六重の塔にも見える三重塔が一対。左は鮮やかな朱。右は黒ずんでいる。鮮やかな色の建物の写真を撮りまくっていて、最後にあの黒い塔でも撮ろうかと思ったのが、一番古くありがたいはずの東塔だった…。


 


薬師寺は『薬師三尊像』、『聖観音像』、『薬師如来像』、『仏足石』などの国宝・重要文化を多数有する。本物を目にすると、自分がとても小さなもののように思える。圧倒される。


 


また、薬師寺近くの玄奘三蔵院伽藍では、平山郁夫氏による三蔵法師の旅を描いたシルクロード屏風『大唐西域壁画』も見ることができた。思えば私が初めて薬師寺に行ったのは、歴史的事業と言われた平山氏の屏風が完成した10年ほど前のことだった。


◇  ◇  ◇


日曜日も奈良方面にGO!仕事がいったん終わった後の足取りはどうしてこんなに軽いんだろう。



昼食は近鉄奈良駅の近くの『月日亭』で食べた。本店は春日大社の奥にあって、こちらは正真正銘の料亭で敷居が高いが、支店はリーズナブル。なのに雰囲気は、琴の音がBGMで流れて居たりする優雅なもの。料理も、「奈良においしいものなし」と言われるが、普通においしい。魚は甘鯛。天ぷらは野菜が中心のセット。この内容で1,050円なのでコストパフォーマンスは相当高い。そういえば、前日は奈良という古くてローカルな土地にまで来たものの『すき屋』(全国チェーン)で昼食を食べた。また悔しいことにおいしかった。高速道路を降りてすぐのところにあり、その時お腹が鳴ったのである。2日目は少しは奈良を満喫している。



この日の目的地は奈良国立博物館だった。ここには仏像だけの展示室『なら仏像館』があって、かなり見ごたえのある展示なので私はかなり好きである。質的に見ても量的に見ても世界レベルの博物館だと思う。私は仏教を信奉しているわけではないが、これだけたくさんの仏像をみると圧倒されるし、日常の心配事などが取るに足らないことのように思えてくる。


たくさんの仏像が、「如来」、「菩薩」、「天部」、「動物彫刻」、「肖像」などいう分類で複数の展示室に展示されているのだが、まずは中央の展示室に立ち並ぶ仏像が壮観である。巨大なものもあるし、古いものもあるし、国宝もある。照明を落とした館内で一人静かに座っていると、仏像たちが古の言葉で語りかけてくるようである。パワースポットとかスピリチュアルとか私は全く好きではないが、こういう神聖な空気が流れてくるところがパワースポットなのかなと感じる。


また、現在、特別展で『誕生・中国文明』という展覧会が開催されていた。中国の国宝レベルの展示品が満載で、まるで台北故宮博物院に行ったような感じだった。これらのうちのどれかが、幻の王朝・夏(か)のものかもしれないという「想像で飯が食える」というか、古代への興味を掻き立てられ、詳しく勉強してみたい気持ちにさせられる。展示されているものの質と量のすさまじさに圧倒された。



ついでに東大寺まで歩く。かなりの人出である。修学旅行生がまぶしい。鹿にせんべいをあげている。来なければよかったと後悔するが時すでに遅し。かなりのところまで歩いてきてしまっている。



多くの桜は散っていたが、一本だけ満開の桜があった。遅い花見に訪れた人をひとり歓迎するかのようだ。



大仏殿にたどり着いたときはけっこう疲れていたのだが、やっぱり来てよかったと思った。


短時間だが奈良を満喫して大阪に帰ってきて、それから再び仕事をして、家に帰った。


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