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マーラー

マリス・ヤンソンスの7番「夜の歌」

最近はよくマーラーの交響曲を聴いている。特に最近、好んで聴いているのがヤンソンスがバイエルン放送交響楽団を振った2007年のライブ録音CDだ。 マーラーの交響曲の演奏は、バーンスタインみたいに作曲家に共感し曲と一体になって燃え尽きるような燃焼系…

交響曲第7番/ゲルギエフの「夜の歌」

ヴァレリー・ゲルギエフのマーラー・チクルスが続々と発売されている。 これは昨年から首席指揮者を務めるロンドン響とのコンビでのプロジェクトで、現在、6番→1番「巨人」→7番「夜の歌」が発売済み。そして近日中に3番の発売を控えている(早いところではも…

大植英次的馬勒(マーラー)「大地之歌」

マーラーの「大地の歌」は夏に合うなあと思いながら過去の日記を読み返していたら、去年の夏にもそんなことを書いていた(→過去の記事【マーラー「大地の歌」】はこちら)。 この曲が夏の休暇中に避暑地で書かれたということも無関係ではないだろう。 今日は…

大野和士による第2番「復活」

大野和士さんによる、マーラーの第2番「復活」を聴いている。 いま、この人が、日本人指揮者としては同世代のトップを走っているのではないだろうか。同世代のライバルとしては、佐渡裕さん、大植英次さんとか。「題名のない音楽会」の佐渡さんか、バイロイ…

ラトル&ベルリン・フィルのマーラー9

マーラーの交響曲の中で傑出した作品であるばかりでなく、交響曲史上の傑作でもあるマーラーの9番。 この曲の名盤には、バルビローリ盤や、カラヤンの牙城でのバーンスタイン・夢の共演、帝王カラヤンの録音、そして最近ではアバドの快演があった。すべてベ…

ダニエレ・ガッティのマーラー5

マーラー:交響曲第5番アーティスト: ガッティ(ダニエレ),マーラー,ガッティ(ダニエル),ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団出版社/メーカー: BMG JAPAN発売日: 2007/11/07メディア: CD クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見る ダニエレ・ガッティは…

グスターボ・ドゥダメルのマーラー5

ラトル、アバド、バレンボイムがその才能に惚れ込んだアルゼンチン出身の26才(!)の若手指揮者、グスターボ・ドゥダメルは、ベートーヴェンの交響曲第5番「運命」&7番でドイツグラモフォンからメジャーデビューした。 【→過去のブログ「グスターボ・ドゥダ…

マーラー「大地の歌」

共感できない人も多いかもしれないが、暑いときにマーラーは意外に合う。 うねるような旋律に背筋がゾクゾクする。逆に寒いときにマーラーを聴くと寂しくて凍えそうになる。 とくに「大地の歌」の第6楽章は、ひんやりとして夏にぴったりと思うのだ。 ◇ ◇ ◇ …

マーラー・交響曲第1番「巨人」

マーラーの交響曲第1番「巨人」はこれからいっそう「花の章」付きが一般的になっていくのではないか。 「花の章」とは、この曲の一部として書かれた音楽で、もともとは第2楽章に配置されていた。 ラトル×バーミンガム市響の録音を筆頭に、メータ盤でも「花…

マーラー・交響曲第6番「悲劇的」

マーラーの交響曲の中で、フツーの曲は1、5、6、7、9番だ(未完の10番は除く)。 内容的には6番、7番、9番などもフツーではないのだが、ここでフツーといったのは器楽のみの交響曲という意味で、2、3、4、8番と「大地の歌」には声楽が入る。 8…

シノーポリのマーラー4

イタリア人指揮者といえば私にとってはアバドとムーティだ。アバドとムーティは随分前から第一線で活躍しているが、今ノリにノッているのはシャイーとファビオ・ルイージだろう。 シノーポリもイタリア人だ。まだ若かった。オペラ指揮中の突然の死は夭折と言…

マーラーの交響曲第2番「復活」

マーラーの交響曲第2番「復活」。 「死んで生き返る」、「死者が蘇る」、「復活する」というメッセージを持った曲だ。 「復活」という標題はマーラー自身がつけたものではないが、生と死についてのマーラーの思想を色濃く映す傑作となっている。 「復活」と…

マーラー交響曲第5番・葬送行進曲とアダージェット

ベートーヴェンの交響曲第5番。運命が戸を叩くという、「タタタターン」という冒頭の4つの音。 同じ「5番目の交響曲」で、マーラーは同じようなフレーズを用いる。 しかしベートーヴェンの「運命」のようにエネルギーが凝縮したような感じではなくて、も…

「9・11」から5年、マーラーの「第九」を聴く

2機の航空機が世界貿易センタービルに突入した「9・11」から5年。私はアメリカ人ではないし被害者でもない。アメリカ合衆国を一度も訪れたことさえない。このことについて語る言葉を多くは持たない。だが今日がその日であるということだけ触れておきた…

ファンタジック!マーラー・交響曲第4番

魑魅魍魎のマーラーの交響曲の中で、第1番「巨人」と並んで、一番聴きやすい部類に入るのが、第4番だ。 第7番「夜の歌」が、マーラーのグロテスクな面をあらわした曲だとすれば、第4番は、マーラーのファンタジックな面をあらわした曲だといえる。 第4…

奇奇怪怪!?グスタフ・マーラーの世界

グスタフ・マーラー(1860年7月7日-1911年5月18日)。 マーラーの交響曲は魑魅魍魎(ちみもうりょう)の世界だ。 記憶の限界に挑戦するかのような複雑怪奇なメロディ。平坦な旋律の中に突然大きな音が登場したりする。楽器もギターやらトンカチ(!?)やら、…