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ダニエレ・ガッティのマーラー5


マーラー:交響曲第5番

マーラー:交響曲第5番


ダニエレ・ガッティは年代的には中堅に位置するイタリア人の指揮者で、現在はボローニャ歌劇場の音楽監督を務めている。


ローマ・サンタ・チェチーリア国立アカデミー管とのコンビで録音した、レスピーギの「ローマ三部作」がとても良かったが(→その時のブログはこちら)、こちら、イギリスの名門、ロイヤル・フィルを振ったマーラーの5番も大変に良い演奏だと思う。


金管が耳を刺すように鋭い。木管は柔らかく、弦楽器は滑らかで優美。


全体的にテンポの振れ幅がとても大きく、電車に例えると、特急〜快速〜普通のスピードを行き来するようだ。それがよくわかるのが第2楽章で、冒頭はこのスピードによくオーケストラがついていけると思うくらいの速さだが、主題の展開部に入ると急にテンポを落として歌いだす。旋律の美しさを最適なテンポで聴かせる感じだ。


歌って欲しい部分で歌ってくれているような感覚的な近さを感じることができれば、好感が持てるだろう。スピードの変化が予想の範囲に収まっているので、あざとさもそれほど感じない。若さとやる気が良い方向に出ていると思う。


アダージェットは甘美。ここでは細工はなし。このメロディはそれこそ数え切れないくらい聴いたが何度聴いてもやっぱり美しい。


オーケストラはベルリン・フィルのように重厚ではなく、ウィーン・フィルのように名手揃いでもないかもしれないが、機動力が高く、正確。このあたり英国のオーケストラらしい。熱さも持ち合わせている。


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