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談山神社の紅葉


紅葉を見に平日の休みを利用して奈良県桜井市談山神社に行ってきた。


昔から一度、行きたいと思っていて、ついに行くことができた。地図上ではずいぶん山の中なので、行きづらい場所というイメージを持っていたのだが、まったく秘境ではなかった。というより、道中は拍子抜けするくらい町中で、地方都市という風情で、いかにも奈良らしい細い国道を走り、ファミリーマートの先の信号を右折して、さらに車を15分ほど走らせたところにあった。もちろん山道であり、道もやや細いが、観光バスと何台もすれちがった。観光地。駐車場は広大で、しかも普通車は駐車無料。午後からはいちばん近い駐車場は満車となっていた。平日でこれだったら、その前の土日などは「恐ろしいほどの」混雑だっただろう。



談山神社の由来は飛鳥時代にまで遡る。藤原鎌足中大兄皇子蘇我入鹿を討つために、多武峰(とうのみね)の山中で、「大化改新」のための談合を行った。後にこの山を「談い山」「談所ヶ森」と呼び、それがのちに談山神社の社号となった。藤原鎌足の死後、父を祀るための場所として、長男・定慧と二男・不比等によって創建された。



談山神社は、江戸時代に再建された木造の十三重塔がとりわけ有名で、『多武峯縁起絵巻』(江戸時代/住吉如慶、具慶・合筆)、『十六歌仙扁額』(安土桃山時代/狩野重信筆)、『多武峯曼荼羅』などの宝物も多数収蔵する。



今年の紅葉は今一つらしい。今年の秋は気候も一気に寒くならなかったから、色付きもまちまちだし、「燃えるように赤い紅葉」には巡り会えなかった。それでも、初めて目にした十三重塔には心を奪われた。想像よりもずっと細く、地味で、繊細な感じだ。細身の体で風雪を耐え忍び、何百回という季節の移り変わりを見届けてきたんだろう。



襖越しに室内から見える紅葉は美しい。紅葉を見ながら、秋限定のビールを飲めたりしたら最高だ。うっかりそんなことを思う。そうそう、車だった。



季節としては紅葉の見頃だったが、色付きにばらつきがあった。でも、中には左の写真のように、見事な橙色の紅葉も見ることができた。



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